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2009.06.01

速報→「リミックス」国分寺大人倶楽部

2009.5.31 18:00

過去の4作品からエッセンスを抜き出して再構成した100分。31日まで、中野あくとれ。

かつての恋人を思い出す男、悲しくて悲しくて仕方ないのだけど、おまえ誰だよ「リバース」。
印刷工場に体験就業にきた女子高生、箱を組み立てる軽作業を事務所の机で社員やアルバイトたちと話している。社員は結婚が近くて婚約者のことなんか意に介さない風だけれども「ハローワーク」。
引きこもっている男、離婚したらしい父親は友達と称して行きずりの女を引っ張り込んで隣の部屋で「チャイルドプレイ」。
風俗風の待合室、様子がわからずうろうろしている男に順番が回ってきた。人生で一番やりなおしたいところを見せてくれるというのだけど「メリー」。

4本のうち、2本は見ているのだけど、物語そのものは元のものとはほとんど直接は関係がないようです。テディベアというアイテムをゆるい繋がりにして、それぞれの物語の雰囲気だったりエッセンスのようなものだったりを紡いでいる印象で、巧く作られています。たとえば「メリー」は繰り返してみせる手法は抜き出しても予備校だの愛だのなんだのの話は全く関係なくなっています。

リミックスは単につなげるだけじゃなくてサンプリングし、加工し、その中からエッセンスをつなぎ合わせる作業なのでしょう。ゆるやかに人物もつながっているものの、ほとんどの人物は直接は関係がなくて結果として4つ明らかに別の芝居。それなのに、どれをとっても作家からの世界の見え方のようなものが共通な風に感じられるのは面白い。

ごつい風体なのに婚約者が来たとたんにでれでれになる後藤剛範がいつになく可愛らしいくて印象的。声だけとはいえかなり色っぽい役どころな堀川炎も、たしかにそれを隣でやられちゃ高校生は平常心じゃ居られません、というリアリティ。

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