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2009.06.22

速報→「ヨシザキ、カク語リキ」バジリコFバジオ

2009.6.21 15:00

人形を遣う劇団、バジリコの新作。人気の作家ピチチ5の福原光則の原作で。28日まで劇場MOMO。劇団サイトの道順動画が楽しい。

万引きに悩む100円ショップの店長。独立を考えて貯金をしていたが、妻の父が犯罪を犯し刑務所に入れられ計画はおじゃんとなる。ある日、バイトの男が追いかけた万引き犯は、バイトが高校生のころの転校先の女教師だった。

人形劇との融合のようなことをやっている彼らなのだけど、造形も操作もかなり凝っているのは変わらず。幕で隠す普通のスタイルのほかに、役者にくくりつけて支えながらというのはちょっと凄くてスピーディ。こういうの子供が見たら熱狂するか熱を出すんじゃないか、という迫力があります。 確かにほかのどこにもない感じの舞台。人形を操るというのはキャッチーで印象に残ります。

今作に関して云えば、物語は日常の延長から始まるのだけど、自在に時間も空間も飛びこえていきます。でも、強さのあるシーンもあって。あたしが好きなのは高校生の頃のイケてない男たちの鬱屈した感じのシーン。魚と王子の唐突な人形劇に??となるけれど、それもちゃんと回収されます。転校生が最初に入るグループが重要で、イケてないところに入るより人気者に近づいた方が得策で、そんな感情をイケてないグループの少年たちがちゃんと理解してアドバイスして送り出す、なんてのは一瞬泣きそうにすらなります。

かと思えば、牛丼太郎にまつわるシーンでの少々意地悪い見方とか、バイトと社員の、みたいなちょっと沁みる風味のシーンも。

山咲先生を演じ主宰も兼ねる木下実香が芝居でも圧巻。人形を操る表情から、パワフルなシーンが次々。吉田麻生は得意技の子供キャラで勝負しているので良くも悪くも安定。店長を演じた嶋村太一はものがたりの前半をきちんと支えます。

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