速報→「15 MINUTES MADE VOLUME6」Mrs.fictions
2009.6.28 18:00
Mrs.fictionsによるショーケースイベント。安定した感は新発見より他で評判のいい劇団を集める方向に転換したとも云えるけど、だからといって圧倒的な強さという分けじゃないところが難しい15分の魔物。「おわりの会」イベント、途中休憩10分を挟んで150分。28日までシアターグリーンBOXinBOX。
■【ボーイ・ミーツ・ガール】ロロ
101人目の女の子は、突然告白してきた。東京には殺人鬼が跋扈し、元カノのことも思い出して。
ごく静かな会話劇かと思えばさにあらず、屋台崩しのようなコミカルいっぱいの。どうにもならない、好きだと思う気持ちをローションプロレスので、というのはまあ表現ではあるけれど、芝居なのか、これ。とか。
■【パーフェクト】掘出者
突然母親だと名乗るおんながやってきた。自分よりも年下の女なのに母親なのだと言い張るのは理由があって。
母親だから無条件に愛情もてないというのがベース。愛さなきゃいけないという縛る気持ちはあるけれど、近づけない。ワンアイディアとしてはちょっといい視点。それで押し切るには15分は少々長い印象。■【隣人と祝福】26.25団
隣に住むイケメンの大学生に恋をした冴えない女、となりの音を聞きながらそれに会わせて生活をするほどに恋い焦がれる。いよいよお近づきになろうかというタイミングを図るが。
隣人の生活音に合わせて生活する、なんてネタがちょっと面白い。普段は作演に徹する杉田鮎味の挙動不審女はいわゆるオイシイ役だけれども、圧巻で場をさらいます。両親のビデオメッセージの恥ずかしい感じも面白いけれど、それが終幕でいい味に変化。タイトルの「祝福」は恋に恋する自意識からの卒業かと思ったり思わなかったり。
■【遊ぶ金が欲しかった】バナナ学園純情乙女組
同級生の友人を殺した女、バックについている暴力団はこの不良グループのバックについているが、彼らからの資金が切れることを恐れ隠し通すことを強いられ。
彼らの得意な再演作。「おはぎライブ」を封印し物語り中心に構成したのが功を奏して濃密な15分に。最初の二言三言で速度には慣れるけれど、そこが「よれる」ような感じで実に聞き取りにくいのはこの濃縮の弱点。
■【早く行け】ワワフラミンゴ
正直に言って、物語を捕らえるのはほとんど無理。偽金を口に含んでより分ける仕事、美味しいと思うものを固めて団子にして山に登る話とか、歯磨き粉なんて嫌いな女二人とか、ここは家なのか、でもあれは入り口じゃないとか、結婚するから三角パンツを穿かなきゃと告白するがみんなそうだとか。とりとめない話でころころと笑うオンナノコたちの会話を耳そばだて聴いてる楽しさ。
普段ならば物語を拠り所にしたいアタシなのだけど、こういう空気はクスクスと楽しい。人には勧めづらいのだけど、好きだと思ってくれる人なら友達になれそう感というのは、たとえばトリのマークとかかつてのベタポに近い感覚なのです。
「アタシのウエストこんなもんじゃないよ、まだまだ締められるよ」が爆発的に受ける空気も楽しい。
■【まわる。】Mrs.fictions
神様と呼ばれる男。神様の視界の端には立ち飲み屋で会話している男たちの会話が見えていて。その男の恋人だという女が神様に会いに来て、神様は恋していて。
道具立てのおもしろさ。反面二つある場所で同時多発の会話というのは聞き取りづらいだけであまり巧く機能していない感じなのは惜しい。
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