速報→「玉ノ井家のエンゲル係数」ぎゃ。
2009.5.24 14:00
福岡の劇団、挨拶廻り公演と題して60分。24日までColaboCafe。そのあと大阪、福岡。
食事の準備、食卓を囲む二人の女。一人が特別な今日の日について尋ねるがもう一人は覚えていない。神と名乗る声は、過去の出来事を確認しようと言い出して。
青山円形すぐちかく、地下に降りる小さなカフェで女性二人の芝居。キッチンを使い食事の風景から始めるのはこの小さなカフェでは五感を刺激する感じ。手の込んだものではないけれど、確かにふつうに旨そうなんだこれが。
いくつかの過去の場面のリフレイン、どこで間違ってしまったのだろうということを検証していくうちに見えてくるこの食卓の秘密と、その風景。現実の社会はともかく芝居の題材としては商業演劇からアングラに至るまで扱われることも多い題材ですからそれほど芝居として万人受けしないとは思えませんが、パンフレットのピクトグラムや航空券を模したチケットの洗練さに比べると少々の違和感があるのも事実。コメディだと思ったという感想をよく聞くのも、今作に関しては損をしています。
「きれいな女」はともかく、「ずんぐりしていて、むっくりしている女」の衣装や一見出落ちのメイクは終盤に至ってテクニカルにも物語にも理由があることが見えてきますが、序盤からつっこまれることもなく物語で語られることもなく終盤まで続くのは、違和感として感じてしまいちょっと損をしている印象。あるいは食卓をL字に囲んで座るにしても客席の多い下手側から見えない時間が長いのはもったいない。
このもととなった去年の福岡での公演では、もうすこし違う作り方をしていたとのこと。販売されていた台本を見ればよかったと少し思いますが、もうすこし彼女たちの現実に近い印象の芝居を書いていたのじゃないかと想像します。
「ずんぐりしている女」に与えられた属性は、同人誌好き、引きこもり気味という感じでまあステロタイプな感じではあります。そこをことさらに強調しないでさらりと流すのは抑えている感じで好感が持てます。
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