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2009.05.25

速報→「NOT BAD HOLIDAY」競泳水着

2009.5.24 19:00

競泳水着、劇団化の第一作。26日までシアターグリーンBASE。120分。しまった、集めた仮チラシを景品に引き替えるの忘れたっ。

県の休日、県民の日。久しぶりの挑戦に出かけた人、送り出した人。しかし事故が起こる。
怪我をした実業団の野球選手。そろそろ復帰かと思っていたが戦力外通告を受ける。会社は社員としての慰留をするが野球以外には目がいかない男は会社を辞め、長姉の住むジモトに戻り姉の働く蕎麦屋でアルバイトとして働き始める。東京に残してきた彼女、その姉に中学生の頃あこがれていた後輩の医者が。

トレンディドラマとは銘打たなくなっていますが、細かい場面をつないでいって時間を微妙に前後させながら描く手法は健在。愛だの恋だのを物語に組み込んではいますが、それが恋愛至上でなくなっていて、挑戦だったり復帰だったりに向けて鬱々としている男たちに軸足があります。それは今の日本の男たちの姿に重なります。でも描かれ方は少し古め、女は男を支えてくれるというファンタジーで貫かれています。

みやすく分かりやすい物語、恋愛至上でなく人間の挑戦とかの物語というのを見ているうちに、キャラメルボックスが思い浮かびます。よくあるドラマ風ではあっても大きな劇場や多彩な役者で成立させられるような強度があります。

女家族の中で育った男の仕事のより所、家族たちに分かりやすく喜んでもらうということは、何となく作家の雰囲気に重なるように思えます。

シンプルな美術は成功しています。タイトルもシンプルだけどばっちり決まります。

女優が美しいここの持ち味、至福。 堀越涼が何カ所か行う笑いのシーンは彼の持ち味が実によくて印象に残ります。それを受ける橋本恵一郎も掛け合いのおもしろさ。玉置玲央が普通な人は珍しくほぼ笑いを封印していて、しっかり。

じっさいのところ、物語じたいにはよくわからないことがあります。蕎麦屋は実家ではなく、姉は店員として働いているだけという背景は、姉が今もモテるのだ、ということを実証する以外には意味がない感じがします。あるいは その姉が東京をでてここにいる理由も明確にはあかされません。いくらでも続編外伝を作れそうなフックがそこら中にあるのもドラマっぽい感じではあります。

収束させずに大混乱の予兆だけで終わらせるのはちょっと巧い。三角関係の予感もあります。そのシーンシーンが大事なのだという彼らの強みにはまります。

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