速報→「うそつき」ルスバンズ
2009.4.11 19:00
ひょっとこ乱舞の広田淳一のユニット、客演をそろえての4人という小編成90分。13日まで王子小劇場。
戦争から数十年、まだ傷跡の残る町、港と砂漠の間あまり賑わってないガソリンスタンド。暮らしている女二人と男。そこに訪ねてきた男。その住人の一人に金を貸しているのだというが、確認してみると顔が全く違っていて。
スライドで背景を説明、少しだけ遅いテンポの音楽をかけながら、その部屋の外、政治とか戦争という形で起きていることを見せる構成はナイロンのいくつかで観られるパターン。きな臭い、という属性だけで何処と特定しないですこし洒落た感じとしては正しい。
知り合いだと言い張るけれど、証拠がない人、ウソツキなのかもしれないとおもいながらもそのまま受け入れてしまって日常になる風景。そこへの疑いは終盤でも継続されるのだけど、むしろ終盤のメインはそこに住んでいる人々たちの何かの嘘だったりします。
役者に不安はありません。倉田大輔はかっこよくても線が細い印象だったのだけど、久し振りに観ると映像で鍛えられたか年をとったか、声や視線に厚みがあって印象的。金沢涼恵は独特の声や人の良さそうな感じというところは強みだけれど今作ではその強みで勝負しないという点でチャレンジしていて地の力。
本筋とはまったく関係ないのだけど、女二人の口喧嘩というシーンがちょっとおもしろい。 わりと作り込んでいる割にメインの話に何一つ絡まない感じがするのに舞台に乗せている戦略というのがあるはずだとおもうのだけどどうなんだろう。あるいは出捌けに枷をはめてあって、下手奥から上手奥に走ってターン、クルリと右回りに廻ると登場したことになり、客席側に捌けるというルール。観やすい感じではありますが、それを守るために無理している感じもあって少々窮屈。
上手高いところに窓を釣り、そこにスクリーン。舞台の高さは劇場の地、テーブルとソファがおかれていて床に座る芝居がないことがうまくいっていて、おそらくどこの席に座ってもちゃんとみえる芝居。細かいことだけれどそれだけで好感度はもちろんアップ。
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