速報→「シンデレラ」COLUMBA
2009.4.18 15:00
ペピン結構設計の作演・石神夏希のユニットなのだといいます。アタシは初見。70分。19日までBankART NYK。
自転車置き場で延滞38日目の自転車を引き取りにきた女の話を聞くうち、魔法使いの友達が居ながら舞踏会になかなかいかない女の話が交わってきて。
1Fのコンクリート打ちっ放し、大きな円柱がいくつか、天井も高くてものすごい反響音の場所。ちゃんと声が聞こえるのは不思議な感じ。自転車を使って走らせるのもこの場所ならではのつくりで、場所に立脚した芝居の作り方という点で印象的。
「選ばれる」という若い女性らしい視点を軸にしながら、シンデレラという一種ハッピーエンドの物語と、それとはまったく異質の無差別さを持った殺人事件をパッケージ。曖昧な感じで行き来しながら進みます。
正直にいえば、その二つの物語のつながりはこの一点だけという感じがして相乗効果を生み出すほどには至っていないというか、水と油のように分離している感じすらして、実はあまりいっていないように感じます。
それでも、アタシはこの舞台が好きなのです。選ばれる側の女性の作家らしいある種の切実さがどちらの物語にもきっちり書き込まれて、地に足を着けた感覚で物語を動かしているという感じがするのです。王子様に迫られて「どうしよう、この流れに乗っていいのかな」いうあたりの一瞬の感覚が抜群におもしろい感じで、大好きなシーン。
当日パンフにも、トークショーにもでてきた、物語が語られて伝承されていくのは本人ではなくまわりが語るから、という視点はおもしろい。芝居の中の何がそこに繋がるのかは今一つ見えないのだけど。
対面の舞台を設定しているのだけど、これからごらんになるなら入って右手をおすすめ。意識してかどうか、こちら側にはっきり正面を設定しているように思えます。アタシは反対側から。芝居そのものが見えないということはありませんが、裏側、という印象は受けます。
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