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2009.03.16

速報→「ホネノウツワ」zupa

2009.3.15 14:30

倉迫康史、水寄真弓、藤谷みきのユニットの新作。芥川龍之介「地獄変」(wikipedia, 青空文庫)と坂口安吾「夜長姫と耳男」(青空文庫)をテキストとする70分。15日まで「楽園」。

二つのテキストをもとにして再構成している、ということなのだけど原作を読まずに見てしまったアタシの印象は、芸術に生きる男が女を描こうとすると、その骨の外側にある肉体(ホネノウツワ)が邪魔をしてどうにも描くことができず、結果女を焼き殺してその骨を描こうとしている話が骨組み。 女と男の愛憎を縦糸にしながら空間を丁寧に埋めていきます。コミカルなシーンも多くあって気楽に観られます。

身体表現指向の強さは、アタシには苦手意識のある領域なのだけど、男と女とかコミカルさを絶妙に組み合わせながら気持ちが引っ張られ続けられます。自分のアイドルの話から年代とか、くじけそうになったりくだらない夢を語る男を慰めた年上女とか、没頭する男の後ろに寄り添っていたいけど前から来られるのはイマイチな女とかと、ありそうな男と女のシーンを点描。突き詰めようとしているのに、目の前にある肉体に惹かれてしまう人間の気持ち、その向こう側に行こうとして飛び込んでしまう狂気の領域。気楽に観られるのだけどシンプルでしかし実はとても怖い話なのです。

エロと暴力、のような言い方をするし確かにエロなのだけど、アタシの印象には腑に落ちない感じなのです。触れられない何かとか、触れたくてしょうがなくて溢れる気持ちのようなシンプルさが持ち味だと思うのですが、それは「エロ」って言葉とは少し違う、のだけど思いつかないどうしよう。

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