速報→「アルカリ」壁ノ花団
2009.3.29 15:00
MONOの水沼健が主宰するユニットの新作、70分。31日までアゴラ劇場。
戦争の街。もと孤児院の廃屋のような建物。自分の鞄を探し故郷に帰ろうとする女。出会った男女は孤児院のころからそこに残り続けている。
男女二人づつ、皮の鞄が乱雑に積まれた場所。静かに少々不条理なスタート。小さなシャツに首を通そうともがきつづけたり。わけのわからないまま進むうち、戦争があって、後からきたのは教師で収容所の爆撃で半年も気を失っていたなどが断片的に。
しかし、実際のところなにが物語の根幹かというのはよくわからなかったりします。後半、倒れたまま雪が降りつもる教師は、終幕近く、こどもがやっていた卓球の球を投げる(ふりをする)のだけど、死んでしまったであろう教師の思いとか、そういうことをとらえるべきなのかと頭をよぎったりします。70分というコンパクトな世界でこの座組ですから、それでもちゃんと観続けさせてしまうようところはあって。
トランクを積み重ね階段のようにするシーンはちょっと凄い感じがして、観ていて楽しい。
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