速報→「おやすまなさい」カニクラ
2009.3.21 14:00
川田希と宝積有香のユニット。準備公演2回を経てのvol.1公演。22日までアトリエヘリコプター。75分。
眠りたくて仕方のない人と、眠れなくてじゃまをする人。深夜の二人の会話。
。 五反田団名義は観たことがなくて、風琴工房の企画公演を見ただけのアタシです。どちらかといえば静かで眠りについていくような風合いの物語を強烈な色気で引っ張った風琴版に対して、パジャマ姿、散らかる部屋という風合いはおそらくオリジナルに近い仕上げ方なのだろうと想像します。
眠ること、静かに海底に沈んでいき、海底の貝殻をみつけながら、やがてその貝殻は砕け砂となっていくとか、あるいは片方がいなくなっても遺伝子のもう片方が複製していき溶けあうのだという、消えていくアタシの姿や消えていく友人の姿というようなものを、ごく丁寧に描いていきます。
アタシの座った側からは少々遠い印象で、観ているアタシがとけ込んでいくような感じにならなかったのは少々残念。貝や砂を持ち込んでいるのだけど、暗さもあいまってそれも遠い感じで最初わからないのがもったいない。 ヘリコプターに急斜面の客席を対面で。入り口はいって左側の客席は真ん中を大きく席を外し、上下二段、さらに左右に二台という片側だけに四台編成の撮影機材。アタシは反対側に座ったのだけど、果たして、やはりカメラ側に正面があるような演出でせっかくの対面舞台は見やすさ以外の点では残念な感じ。撮影を最優先としているというのは座席の作りにもでていて、左右端に階段をしつらえてはいるものの、案内もろくにしないおかげで、真ん中の導線とは考えなかったところを無理にあがる観客が多数。広角で取るためにそれだけの広さになにも入れたくなかったのだとは思うものの、ちょっと危なっかしい印象で怖い。
チラシも当日パンフも実に素敵で目に留まるデザイン。このチケット代のクラスの公演としては、実に丁寧に準備している印象がとてもかっこいい。バカ高いチケット代で当日パンフをケチる公演に比べたら志は高いのです。むりに書き下ろしを追わずに、既存の戯曲を信頼する演出にゆだねるというのも、こういう小さいユニットでは正しい選択だと感じます。
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