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2009.03.21

速報「同行二人」菅間馬鈴薯堂

2009.3.20 19:30

影山ザザを主役とするシリーズの新作。22日まで王子小劇場。1h26mというアナウンス、はたしてほぼそれぐらい。

四国・高松。今はキャバレーのオーナーに引き取られているが父親の芝居を引き継いだ娘が女座長、客は少ない。ザザの事務所も大変なことになって、一人で歌うためにここに。

四国といえばお遍路。逆打ち(逆回り)という独特な言葉はあるけれど、そう大きな問題ではありません。リアルかと思うと、体言止めというか言い切りというかの独特の言葉回しは、アタシが観ている範囲ではこの劇団の独特。まったくリアルではないこれがちゃんと成立する芝居のおもしろさ。

王子での公演がほとんどの菅間馬鈴薯堂、王子でやらなければこうして観続けるということすら怪しい、少し古い感じすらする構成。現代口語とはほど遠く、かといって大仰な歌舞伎のようなものとも違う90分弱。芝居がかったシーン、しずかに寂しさを感じさせるシーンなど、さまざまを取り回していくのです。

終演後、全員に開かれた劇場での飲み会は、わけへだてないオープンな感じで楽しい。半面、いい椅子の大半を予約席としているのはいい印象ではありません。

東京の歌い手、というのが圧倒的な力を持つ芸能の世界。地方でそう見えるのだろうという感じはしますが、地方での見え方をリアルで知らないアタシは、その真偽を知る方法はありません。

名前をいちいち書かなくても、圧倒的な歌手、若い歌手、女座長、その内縁の夫、芸人など、明確にキャラクタライズされた人物は明確で分かりやすくて、これは見やすくて嬉しい。

途中で挟まれるステージのシーン。歌だったり、怪しげn手品(ですらない)ものだったり。その中で圧巻なのは藤崎成益演じる駅名芸というもの。声がやけによくて圧倒的に声量のある役者の、ある種の一発芸は、ネタ自体のおもしろさというよりは役者のチカラワザ。ちょっと凄い。好宮温太郎の戻ってきた夫も力の抜け具合がいいのです。

今までのシリーズにいたマネージャーが不在な理由を、経済環境の悪化に求め、辻褄はたいしたもの。そういば、ハバロフスクへ、という台詞が過去にあったかと思っていると、アタシの友人はそうだといいますから、ちゃんとつながっている感じ。

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