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2009.02.15

速報→「GOD NO NAME」タカハ劇団

2009.2.14 19:00

タカハ劇団の作家、G-upのバックアップ。17日まで駅前劇場。115分。

青木が原樹海のすぐ横、民宿の村の中にある自殺者を止めて自立支援するセンター。もう一つの民宿村との長年の対決は色濃く、向こうから流れてくる客は自殺志願ばかりで。住み込んで料理しながら電話番をしている女。この村をたちゆかせるための努力と画策。

物語の軸となるのは、住み込みで働く女と謎のただならない感じの男の話。そこにもう一本、向こうの村とこっちの村のロミジュリ的な男女。女性が積極的で男はダメな感じなのはイマの雰囲気です。

プロデュース公演らしく、役者の見せ場がそれぞれにたくさん。さすがに巧い役者をそろえるのはこのプロデュースの強みなのです。前売りで指定席なので席は選べません。すべてをイス席にしようとしてがんばったのだと思いますが、前の三列がほぼフラットなヒップポイントでは、テーブル上の小物が見えないという可能性があって、アタシは運悪くその惑星直列に前列の人が。物語に大きな影響があるわけではありませんが、フラワーロックも人形という小ネタの笑いが見えないのは少々寂しい。

ネタバレかも

物語として殊更に取り上げられるわけではないのだけど、全体を貫くのは、命とか食べること、更に食べ物を作る人々についての描写。さらりと通り過ぎてしまいがちだけど、命を奪って食料とする職業、ということについてのある種の差別の感情があるという事実を厚みのある物語をしっかりとかける作家らしく。

そういう視点で見ると、軸となる女と謎の男の関係も単なる愛情というだけでははかれない厚みを持ってあたしの気持ちに迫ります。終幕の樹海の描写は美しく印象的。

差別される側の理屈をその場所の人々として描くのだけれど、その一方的なカワイソウの感情に流されないというのもたいしたもの。ある種の圧力団体になっていて、というのもやはり事実としては存在するわけで。でも、それを声高に叫ばない描き方は、実にスマートです。

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