速報→「リチャード三世」劇団☆新感線
2009.1.24 18:30
パルコプロデュースで新感線のクレジット。いのうえひでのり初のシェイクスピア。20分の休憩を挟んで230分。大阪、宮城を経て2月1日まで赤坂ACTシアター。
笑いを取らない、という前触れどおりなのは前半の上り詰めていく場面。後半はもうちょっと緩い感じで、テンポもいいし見せ場も沢山。(このwebページが整理されていて見やすい)
物語自体はほとんどいじっていないのだと思います。独白をICレコーダへの吹き込み、手紙や使者をケイタイ、演説をテレビのライブ中継、戦争は銃撃戦、馬はバイク、悪食はハンバーガー。舞台の上にいくつもあるモニターを巧く使いながら、今の時代のツールに置き換えて、わかりにくいものを文字や画像で見せるわかりやすいつくりはこの手のカタカナの名前ばかり出てくる芝居が不得意なアタシでも楽しめます。さすがにわかりにくいと感じたか、当日パンフに代わり折り込みで物語の前提となる背景を説明。芝居の冒頭でも映像+音声で説明されます。偶然取れた前の方の座席なのでモニタもよく見えますが、後方ではどう見えてるのかしらん。一番大きい投影映像は暗すぎるので多分使えないし。
正直に云えば、前半のあれこれはいまひとつあたしの気持ちに入りません。悪巧みの凄みが欲しいところだけれども、そこへは至りません。それに比べると後半の厚み。女三人(三田和代、銀粉蝶、久世星佳)の嘆き、語りのシーンの凄み。あるいはリチャード三世の二つの口説きのシーン(安田成美、 久世星佳)の駆け引きのシーンが好きです。山本亨のシーン運びのある種の軽さも気持ちいい。
物語としてはシェイクスピアに格段の思い入れがないアタシには少々長すぎる感も。が、役者の魅力は存分に楽しめるのです。
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