速報→「片手の鳴る音」サスペンデッズ
2009.1.25 17:00
アタシとしては本公演初めて。サスペンデッズは、パブリックシアターの若手後援プログラムでの公演。100分。25日までシアタートラム。
湘南の小さな床屋。父親の七回忌が近づいている。今は息子一人が暮らしている。幼なじみの近所の女はバツイチ、しかも父親のわからない息子を抱えて実家に戻ってきているが、幼なじみの気安さから、子供が時々遊びにきたりしている。姉は嫁にいっているが、ある日、夫が浮気したのだといい実家に戻ってくる。
かつて息子と娘を捨てて家を出た母親を巡る物語が中心に。娘は今でも母親のことを許さないばかりか、自分が結婚して、子供が産まれようというときに、不安に苛まれたりしています。息子は別れた当時の記憶はほとんどなくて、子連れの幼なじみに好意を寄せているが、芽はなくて。浮気したと思われた夫の誤解の原因は、会社の部下の恋人宛のメールの送信間違いで。
たった6人の役者ががっちりと組み合わされ、ものすごく強固な物語を作ります。 子供を作ることが怖くて、子供がほしい夫との暮らしを続けていいか悩む姉、その夫は少々軽い感じのサラリーマン課長風情なのだけど、その軽さの独特のしゃべりの奥に見えてくる優しさに泣きそうになります。演じた白州本樹が実にいいのです。
その部下の造形は、この物語全体の中では少々荒っぽいのですが、少々無理のある物語の運びを引き受ける特異点のような役割で、それはとても巧く機能しています。全体にもコミカルさがちゃんとあって実に見やすい。セリフが聞こえない、という程ではありませんが、この劇場の規模では後方では聞こえないことがあっても不思議じゃない感じはちょっと勿体ない。
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