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2008.12.14

速報→「キミは癌」ろりえ

2008.12.13 19:00

二回目公演、ろりえの新作。アタシは初見(イベントでは見てますが)15日まで、早稲田大学新学生会館B203。120分。

一つの部屋、ルールを決めてあって、訪れる女たち。曜日を決めてあって、ゴミはもって帰るとか。毎日のバカ騒ぎ、でも、その平和は続かない。

ネタバレかも。

構造としてはかなり使い古されているともいえるシンプル。千石イエスとかそんな構造の場に今的な女性たちのテンションを加えて。色っぽさもあって、眼福も間違いなくあるのです。物語の構造がなかなか見えない割に、わかってみればわりと芝居で描かれることが多いパターンのものではあるので、物語で見せる、という感じではありません。

部屋に詰め込まれたというより、ルールでその部屋に週一で通い続ける女たち。ある種の依存でもあってその場所を失うことを何よりも避けたいと思っていて、でも現状に満足できているわけではない。ある種のコミュニティはよくある題材だけれども、完全に囲い込まれている描かれ方に比べると、女たちがたった週一回(+α)で通うという緩いつながりなのはちょっと珍しい感じ。

トイレ以外の場所での排泄なんていう生活の無茶苦茶さ描いて「そこに所属する人たちだけのルール」みたいなものを描こうとしているようにも思いますが、たった週一回の通いなのにそういう麻痺感覚が彼女たちに見える理由がよくわからなかったり、構造が見えるより先にうんこうんこ云いまくってしまうために、バカ騒ぎの一部にしか見えないのが少々邪魔をします。

前半で何度か出てくるダンスはちょっと目を引きます。ダンスを見るのが得意じゃないアタシですし、身体表現としての完成度ということでは評価すべきではない気がしますが、見目が割と揃って美しい彼女たちが所狭しと暴れるようなダンスは、単にアタシがオヤジだから嬉しい、という以上の何かが見えてくる気がしてなりません。

未完成荒削りもいいところではあります。物語としても構造に見るべき点はあまり感じられなかったりもします。が、なんせ旗揚げ二回目。もちょっと見てもいいかな、とは思うのです。

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