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2008.11.03

速報→「プラスチックレモン」ひょっとこ乱舞

2008.11.2 14:00

ひょっとこ乱舞の新作。数万年後の人類について、という大上段・120分強。5日まで吉祥寺シアター。

いきなり姿を消し少しすると戻ってくるという現象が多発。物理学者たちは閉じている今の世界外側へのトリップが起きたのだと云い、体験者たちを集めて調査を始める。やがて向こう側にいる時間は長くなり、ついに次のトリップでは残されたモノたちは生きていられないぐらいの時間が経たないと戻ってこれないことが判明して。

全体にはSF風味の仕上がり。意志とは関係なくトリップする離脱者たちと学者たちの話かと思うと、どちらかというと残される人々との話やら、その先、トリップした人々が孤独で千年もの時間を過ごすうちに自分ではなく宇宙と同化し薄まっていうような意識に作家の関心があるようにおもいます。

ブレイントリップ、と言う言葉を多用しています。brain=脳ということではなく、メンブレン= membrane=(細胞などの)膜で囲まれた外側、という説明を劇中で。そういう宇宙論があるようなのだけど、アタシは初耳。

ネタバレかも

後半で何万年も戻って来ない人間の存在は、それは宇宙と一体になるような感覚なのだといいます。 この手の宇宙に同化していく存在という発想自体はSFの体裁の中では突出して珍しいものではないわけで、それを割と抽象的な言葉で煙に巻かれる感じがするのは残念。作家の哲学観だとしてもそれをもう一歩先に作家の提示する独自な感じが見たい。突っ込まれないように周縁を丁寧に埋めていますがそもそもブレイントリップがそんなにリアルな話ではないわけで、ならば地に足がついてほしいと思うのです。 まあ、あたしが言葉を難しいと感じてるだけかもしれませんが。

球状のものが吊られた舞台はシンプルで美しい。だだっ広くスカスカになりがちな吉祥寺シアターという難しい空間を適度に埋めて、適度に広がりを見せているのはさすがに巧い。奥行きを埋めるようにさかんに動くのも役者に負担はかかるだろうし、マスゲームのような段取りを感じさせないことはないのだけど、結果的には美しく見やすくなっています。

劇団の役者の安定。笠井里美・中村早香の二人もよく舞台を支えて。背の低い二人を中心に据えたネタも小気味よく。客演陣では佐藤みゆきが柿喰う客に続きしっかりとしたポジション。その柿喰う客のコロもスカート姿で元妻役は女性を感じさせる役は珍しいけれど印象に残ります。

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