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2008.10.27

速報→「重要なことは棚に上げて話す」play unit-fullfull

2008.10.26 14:00

初の(作演の出身の)名古屋公演も控えるフルフルの新作。90分。28日までサンモールスタジオ。

ダムに沈む村の古い蔵。全戸退出を控えて仲間内を集めてのパーティの日。長男は突然蔵に残ると言い出し、招かれた友人は訳ありで。

兄弟とか姉妹と強く意識した話。いい年になってもすねるような気持ち、嫉妬する気持ちなんてのは、異性ならば環境なのに同性ならば消えないようで。作家自身も双子の妹だったりするのだけど。

不安定な弟に振り回された家族、長男だからと我慢していてもどこかで家族に見ていてほしいと思う気持ち。話の主軸となる蔵の持ち主の三兄弟たちの、姉と長男、長男と次男の関係と、不倫で天秤にかけられていた姉妹たちの三つの兄弟関係の確執を織り込みながら進む物語。

実はごくごくシンプルな想いで描き出されている話。世間に反抗して耳目を集めたいという幼い想いはあとから思い返せばそれなりに背景はあるのだけれど、唐突にすぎる感じ。その無茶を終盤の種明かしまで引っ張るのは厳しいと感じたかどうだか、その間の不倫の鞘当てとか、オヤジのアタシは勿論それなりに楽しいわけ。

よくわからないのは「チョウバン」。蝶番(ちょうつがい)の符丁というか慣用の読み(らしい、wikipediaによれば)なのはともかく、梁と柱の間らしい場所を指さしてその場所に蝶番は、多分ないんじゃないかと思ったり。もっとも、そういう「細かいところが大好き」なマニアが何かのチカラを持ちうるというのは、ネットがチカラを持った昨今の世間の描き方としては全く正しいので、そこにどうこう云うのは野暮というもの、という気もします。

根津茂尚がかなりモテモテの役で、ちょっと口惜しいというより羨ましい(←そこかい)。山本美月の過剰な色気感が楽しい。杉木隆幸は真ん中に立ち続ける位置をしっかりと。広瀬喜実子は見守る感じが美しく。

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