速報→「修学旅行」渡辺源四郎商店
2008.8.16 19:30
もともと高校演劇用として書き下ろされた「修学旅行」を渡辺源四郎商店の公演としては初めて。70分。24日 までアトリエグリーンパーク。
物語はほとんど中学生版と同じ。高校生の設定にしてあるとはいえ、役者はそれより遥かに超えた年 齢ですから、正直、見た目にはそこかしこに無理があります。が、パワフルにコミカルに突き詰めた結果、 物語の意図は笑いとは別のところにあるとはいえ、きっちり爆笑編に仕上がっているのです。役の男女が正し く振り分けてられているのも、よりわかりやすい感じ。
あきらかに特定の国が透け見えるように見せるキャラクタの設定。それはマイノリティだったり、ワ ガママな大国だったり。そこかしこにわかりやすくちりばめられたキーワードが、世界の箱庭な感じ を明確に見せていて、学校の先生は好きだろうなぁというところや比較的短い上演時間も含めて、多 くの学校や青年劇場で上演されているスタンダードなのだ、という売り文句はよくわかる感じがします。
工藤由佳子演じる生徒会長は明らかに大人の妖艶でその行き過ぎ感も我がままっぷりも楽しい。山上 由美子演じる班長のあたふたっぷりはこの芝居の要で巧い感じ。報われない男の子・クスミを演じる 工藤良平の胸焼けするような濃さは好みが分かれるところでしょうが、全体の方向がこの爆笑編なら ばバランスはいい感じ。もっとも一番最初のシーンで突っ走らなければならないのは大変なところで すが。
JR青森駅からは歩くと30分ほど。港の倉庫のすぐ近くで、昼間はそこでのんびりするもよし。夜は確かに真っ暗になりますから、対策が必要かもしれません。ほろ酔い気分で歩いたあたしは苦もなくホテルにたどりつけましたが。チラシやwebに記載された地図には駅やスポンサードしてるホテルの位置の記載がないのはもったいない感じですが、まだオープンしたばかりのアトリエですから、これからこれから。こういう拠点を持ち続けるということがしっかりと芝居を生み出す土壌になれば、と思うのです。
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「昼だけど前夜祭」劇団チリ(2024.09.16)
- 【芝居】「朝日のような夕日をつれて 2024」サードステージ(2024.09.08)
- 【芝居】「雑種 小夜の月」あやめ十八番(2024.09.01)
- 【芝居】「ミセスフィクションズのファッションウイーク」Mrs.fictions(2024.08.30)
- 【芝居】「氷は溶けるのか、解けるのか」螺旋階段(2024.08.27)
コメント