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2008.08.04

速報→「ピース」グリング

2008.8.3 15:00

新作と他団体向けの再演を6本のゆるやかに繋がる短編集。110分。11日までスズナリ

病院の喫煙部屋での話「Episode 0」。
バーベキューに来た二組の夫婦、事故に遭った義兄の介護のために引っ越してきたが気乗りしない妻。もう一人の妻は夫の浮気を心配していて「花火の約束」。
病院でであった女は不動産を営む男の息子のもと担任だった。市民運動を熱心にしている女は署名を頼むが、車いすの男はやめた方がいいと耳うちして「僕の好きな先生」。
同居をはじめた兄と弟夫婦だったが、ふとしたことから起こした事件を弟夫婦はひた隠しにしていて「朝顔」(初演/oi-scale)。
売れないマンションを営業する男、難癖をつける女はじつはかつての同僚で訳ありの待ち合わせで「北向きの女」。(初演/パルコ LOVE30 vol.2)
花火大会が終わった。偶然再会した元教師の女と不動産業の女、おなかの子供のことを向き合って考えようと「ピース」

横須賀らしい場所。蛾の異常発生、原潜の放射線漏れとの関連を疑う人も居る。壊れそうな地球の話を舞台の素地に、中身は不倫心や恋心だったり、事故にあって生まれる猜疑心だったり。懸命に生きている人々、少々カッコ悪い感じはあるのだけど、それぞれの人生。

設定や人物は繋がっているものの、正直な話、全体を並べたときにテーマという感じのつながりは薄い感じがします。その意味でオムニバスだと名乗るのはまったく正しい。

会社のあこがれていた先輩女子社員だった女のさまざまが徐々に見えてくる「北向きの女」がわりと好きです。途中の過程があまりにもどうか、という後味の悪さはあるし、逆に最後はまっすぐすぎる感じもするのですが。全体の中では毛色も時代もちょっと違う手触りがあって、でもストレートな応援歌的な話は嫌いじゃない。

これも含め全体に安定していて何の不安もなく観られます。星野園美がコメディエンヌの本領発揮。佐藤真弓がやけに色っぽい感じがしてしまう、というのはあたしだけですかね。やっぱり。

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