速報→「阿片と拳銃」M.O.P.
2008.8.9 19:00
ラスト三本を宣言したM.O.P.の新作。休憩・演奏付き155分。長めの公演期間は席を埋めきっていないようです。一部ぴあでハーフプライスチケットがあります。
上海、久々に出会った三人。むかし東京でひと晩すごした男女。二人は結婚していて、もう一人もこがれていて。
1979年頃・浜松の老人ホーム、1939年・上海のフランス租界で暮らす実業家のリビングを主軸に。その間を繋ぐ1959年・京都の撮影所、とその前段としての1931年・東京の街角を添えています。
三人の男女が偶然出会い、再会し、別れ、老いていくという長い長い時間の流れ。主役の三人は同一人物のその長い時間を演じていて、役者に恵まれるM.O.P.の真骨頂。
独立の映画会社(マキノプロのマキノ省三と作家は関係あるのかなぁ)、「巴里の屋根の下」や満州映画協会などのさまざまな歴史上の事実を巧みに取り入れるのは映画好きの作家の特性なのでしょう。
物語の運びは長い時間の流れをゆっくりゆっくりと歩を進める感じ。あたしの体感のリズムよりはずいぶんとゆっくりで、よく云えば丁寧、悪く云えば冗長。一見無駄なシーンもけっこうあるのです。あるいは休憩前後でセットを変えないで、その中間に休憩を入れるというのも理由を量りかねます。作家の中では必要な場面を重ねているとは思うのですが、120分に納めるように切れない、という印象を持ちます。
いえね、好きな作家なのです。これだけの想いと老いを、虚勢を張り互いを思いやる人々のことをきちんと描ける作家はそうはいません。
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