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2008.07.14

速報→「恋人ができないが、もういい」箱庭円舞曲

2008.7.13 14:30

きちんと関係を切り取って「箱庭」を作り出している新作。勤め人にこその110分。21日までOFFOFFシアター。

コピーライターの小さな事務所。支えているボスと、上昇志向の女たちと、頑張ってはいるけれどあまり大したことない男たちと。もとここに居た男は大手に転職していて、その男も仕事を持ってきて居たりして。

恋人があれこれ、という話を勝手に想像していたアタシです。もちろん物語を支えるあれこれに恋だの想いだのはちゃんと埋め込まれているのだけど、物語の骨格はそこではありません。仕事についてのある種照れ臭いほどのまっすぐな気持ちがつき動かす物語は、あたしには少々まぶしいのです。でも、それに引きこまれていて枯れたと思っていた気持ちの奥に少しはそんな残り火があった、なんて気づいたりして。

コピーライターという一種華やかな仕事の実態がどうかは知らないアタシです。ましてや会社員ではあっても、転職の経験もありません。それまでの仕事を続けていけるのかどうかの瀬戸際を超えたり、仕事は面白いことばかりでは進まないと気づいたりというのはさすがに経験していますが、男女の関係を超えて代え難い関係の熱気と迫力は想像だけの範囲ですが、見せ続ける迫力があります。仕事にまつわる「ものがたり」(プロジェクトXだそれ)が好きなあたしは、この物語に気持ちが巻き込まれるのです。

その迫力とは関係なく、軽やかに笑わせる感じも楽しい。「童貞脳」って単語がちょっとおかしい(googleでは2200件のヒット)

ネタバレかも

終盤のコピー、「が」と「は」に拘泥する女のシーンが好きです。その背景に国があるという構造は「ほかには不満はないけど、そこだけが問題だ」という政府ってもののやり口をこの短いシーンに濃縮している感じがして(作家の意図はともかく)凄みを感じさせるのです。もちろん自分の文章でそのこだわりがないってのも自覚したうえで、の話しですが。

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