速報→「kiss me, deadly」smartball
2008.7.4 19:30
王子で旗揚げ、三鷹を経て三回目。佐藤左吉演劇祭の二本目。中央か、やや下手寄りを推奨。14日まで王子小劇場。125分。
ガレージだった場所。布団があり、荷物があり、ピアノやギターがあり。 父親の通夜の直後。一緒に育てられた「姉妹」たち。それでも忙しく、働く女たち。
アタシは全くダメな音楽の話とか、銃とかヤクザの話(←知らないよなあ、さすがに)がてんこ盛り。前半、興味も知識もないのに多分演奏は凄い男の子とその彼女の会話が面白い。演奏はできないけど、音楽の話がわからないのに調子を合わせる男のいい加減さが自分に重なります。フェスと動画サイトの勘違いなんか、なぜ思いつくそれ、てなもんです。その男と乞食と呼ばれる女の会話は女がねじ伏せるようにする会話のパワーバランスが面白い。
母親が定かではない(父親すらもしかして)三人の姉妹、同じ場所に住み続けてしまうモチベーションは何かを共有してきたひとと切れてしまうことへの怖れの強さ、つまり絆だったりもするのかと思うのです。
音楽の大音量とは裏腹に、声の小さいシーンがたくさん。上手側だとピアノと柱に挟まれて人物が並んでしまうために見えないシーンもいっぱい。だらだらと続くように聞こえる会話は飽きちゃう感じもあるのだけど、女優の美しさや色っぽさを観てると理屈とは別に脳みそが喜んでついていってしまうアタシはオヤジ。
ことさらに刺激的なシーンもたくさん。男も女も脱いでみたり、言葉もふくめて刺激を強くしているのですが、ほんとはそれがなくてもちゃんと成立しています。(男視線の)リリカルだったりつぶやきだったりするものがちょっと面白い。
ああ、そうか、パブリにあるとおり、これは「女芝居」なのだと思うのです。役者もそうだし、物語もちゃんと女目線(ホントのことはわかりませんが)だと感じるのです。
ネタバレとか
「三姉妹」の共通点を見つけて飛び出していく終盤が楽しい。その共通点はもう一人の女性も持っている、ということは。と思うのだけど、どうなんだろう。
関西ヤクザ的な言葉を発する人の言葉の強さと蹴りにびっくりする。同時に入ってくるもう一人(ホントは三人)とのコントラストも楽しい。
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