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2008.06.29

速報→「3on3〜喫茶店で起こる3つの物語」青年座

2008.6.28 14:00

外部の作家の短編を青年座の若い演出家が演出するスタイルの3本立て。「次世代を担う演劇人育成公演」の心意気。110分。29日まで青年座劇場。

好意をもって通う女は居るが、あまりはやらない喫茶店。見かけない顔の女の客に続けて飛び出したきり6年ぶりの娘が来て「コーヒーと紅茶とそこに入れるべきミルクと砂糖について」
同窓会帰りの女たち。もう若くもないが、久しぶりにときめいたりしたりもする。ひとり未婚の女の恋心に火がついて。「リバウンド・チャンス」
店の奥の水道管に不具合が見つかりどたばたとうるさい日。向かいの鰻屋にはドラマのロケが来ているようでこちらもせわしない。「鰻屋全焼水道管破裂」

喫茶店とマスターは同じというスタイル。上手端の黒板にタイトルを書き換えながらの3つの芝居。ただ、店の性格などはずいぶん違う感じで繋がり薄い感じ。

「コーヒーと〜」は、父親と娘と家族のお茶の風景が見え隠れする話。短い話なのにわりと早い段階であからさまにネタが割れてしまうまま、それをひねりなくストレートに見せる感じではあります。

「リバウンド〜」は飯島早苗節が全開の無駄話と結婚だのなんだのの話、というだらだら感(アタシとしては誉め言葉のつもり)。一種のアラフォー(Around 40)ネタではあって、仕事に突っ走ってきたし美人じゃないわけではないのだけど、40すぎてどうなんだろう節。個人的な好みでいえば、もっとタイトに切り詰めて役者の言葉としてなじんでほしい感じはあったりします。独身の女、結婚してる女たち、若い男たち、という構成で、むしろ結婚している女たちの方が多数派というのがどこか象徴的な感じ。更に恋愛の対象にもならない、理解しがたい若い男たちの存在もこの作家としては少し新しい感じがします。

いつまでも恋したいだのなんだの云い続けているというのもいいかげんなんだかなぁというのも自覚しているし、恋するだの好きだのいうのがどんどん難しくなっているというのも自覚しているのだけど、恋「しなきゃ」という焦りがあるというのも、なんかあたしの気持ちには腑に落ちる感じで、ああ、あたしはこの作家とともに歳を重ねるのだなぁと思うのです。こんなスタイルで、もっとジテキン節でタイトになった完成系を観たい、でもその素地となるものが見受けられるのです。

「鰻屋〜」はもはやギミック優先のつくり。ほぼ全ての役に二役をあて、その入れ替わりを楽しむのと、終盤近くでの緊迫感の中での(ミスではない)入れ替わり損ね、と席にいる初老らしい女が店を出るときに会話した相手を取り違える、というのがその構造を外側から見せる感じになっているのがポイントかと思うのです。入れ替えがあまりに見事すぎて、同一人物となかなか気づかないという役者が多いのも、いいのかわるいのか。

正直にいうと、全体にどたばたにすぎる感じだったり、少々スタンダードにすぎる感じはあって、せっかくの若い演出なのに突き抜けた感じはないは残念といえば残念。もちろん養成を謳っている公演なので、まずスタンダードを、という意味でこれが正しいというのもわかるわけですが。

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