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2008.05.05

速報→「プール」タカハ劇団

2008.5.4 19:00

タカハ劇団初の学外公演。王子小劇場の選球眼は確かなクリーンヒット。6日まで。日曜夜も満員。105分。

高額なバイトの募集を見てきた男、医学部のある大学の地下室、いわゆる(とは少しちがう)死体洗い。

上下二層に設えられた舞台。開演前は上に赤いビラが貼られた壁があって、外の風景が印象的。開演後は控え室になる下側をメインの舞台に、上を「プール」サイドに仕立てます。切り替えの時間も短く、テンポが良く進みます。装置には重厚さ、薄暗さを描き出しています。

死体を保存するホルムアルデヒドのプール、保全要員のバイトたち。現金で渡される高額の報酬。それぞれにちがうべつの副業があって。プールから盗んだり足したり。

どこかペニノや乞局を彷彿な感じ。生きること死ぬことというか、作家が、死をどう実感するかということの鬱々とした想いが結実している感じがします。

ネタバレかも

ためる場所としてのプールという言葉の選びようの凄さに舌を巻きます。 もちろん、話全体にわたる、死体置き場という意味があるのだけど、 上の舞台から客席に向かってアタシが押さえ込まれる感じがあって、自分がプールの中に浮いている感じ。 更に終幕近く、この場所にもう一つプールされているものがあることが明らかになる終盤が圧巻。上の舞台に並ぶ職員たちの不気味さも、この場所に巣くっている人々の怖さも。 「生きてる人間がイチバン怖い」という言葉どおり、なのです。

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