速報→「失われた時間を求めて」阿佐ヶ谷スパイダース
2008.5.10 18:00
阿佐ヶ谷スパイダースの新基軸はワークショップから立ち上げた少人数で。100分。27日までベニサンピット。
壁に囲まれた場所。扉が三つ、枯葉の舞うベンチに来る人々。この場所で何かに気づいた人、猫を探している人、つきまとう女、本を読むひと。
シアターガイドのインタビュー記事など事前のパブリシティどおり、いままでとは全く違うテイストの不条理劇。動物園物語のモチーフはありますが。正直な話、ものがたりは殆どわかりません。公園らしい場所で、初めての人が出会ったり、近づいたりすることをひたすら淡々と描いているのだけど、言葉がどんどん抽象的・観念的になっていく感じがあって、それはよく云えば「そぎ落としている」ということなのだろうけど、観ているアタシには少々難しく感じるところがあって、これは本人の体調やら気力やらに依存してしまいそうな気はします。スタイリッシュで頭良さそうで、オシャレな感じは間違いなくあります。
たった4人の役者、華があるのはみやすい感じ。奥菜恵はこの手のかき回し役のうざったい感じをやらせるとピカイチで印象に残ります。それでもアタシには物語を追えなくなると途端につらくなってしまうのです。
猫を探す男、追っかける女の序盤は楽しい。あるいは終盤の兄弟と女の距離が急速に縮まっていく感。は面白い。開幕直後の舞台美術というかアレは美しく印象に残ります。
テクニカルなことをいうと、わりと早い段階で、壁の素材が扉の開閉の振動でわかってしまうのが、後の驚きを半減させてしまう感じがあります。とはいってもそれ自体は芝居全体から観るとそんなに大きな問題ではなくて、アタシにはひたすらこのテイストを捕らえ損ねた、というのが厳しい感想になった原因なのかなと思ったりします。
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