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2008.05.18

速報→「ゆんぼーさんが来る」play unit-fullfull

2008.5.17 14:00

フルフルの5年ぶり再演作。105分、18日までサンモールスタジオ。

婚約者と妹を残して出た旅先でなくなった男。ゆんぼーさんと呼ばれるその男の長名なじみ達が葬儀の準備や整理をしていると、旅先で会ったという人々が突然尋ねてくる。彼からもらったカエルの置物が割れてしまい予兆を感じてきたのだという。

5年前の初演はみていませんが、結局はずいぶん手を入れているよう。女があちこちに居て放浪癖のある男が消えてしまい、家に居続ける婚約者と妹の待たされ感。何を考えていたかわからないままに居なくなってしまった男への想い積み重なる感覚。

物語の終盤、しっとりとした想いを描きこんだところ、特に婚約者と姉妹の三人の人物の書き込みはアタシには厚みがある感じがします。半面、特に前半、賑やかしというか笑わせたいと思っているだろう場所は少々大げさで芝居がかった感じが少々古い感じすらしてしまって、結果として笑いに結びつかないのはもったい感じ。もっと平熱感覚で抑えたものが観たいなあと思うのです。

待ち続け、しかし前向きに「生きる」ことを決める女の姿だったり、いい子を演じ続けている不満を抱えている姿だったり、どうみても不幸な境遇なのに幸福だと心から信じている女のだめんずな姿だったりが、まるで作者の分身のように思えてならないのです。

登場人物が必ずしも作家の分身ではないとは思うものの、なんか見え隠れしてしまうように思えるのです。ある程度の年齢がいった女性の作家というのに対してアタシが妄想している女性像、ということだけなのですが。

絵描きの男の想いをモノで見せる終盤があたしは好きです。少々ベタといえばベタですが、ちょっと素敵な感じ。写真が残っていないという枠組をつくるのは少々強引な感じもありますが、腑に落ちる感じ。そのために関西弁の出来るであろう勝平ともこを配したのは正しい選択。

双数姉妹の小林至演じるヒモ同然の男のねちっこいダメっぷりが振り切れ感満載でアタシの気持ちをひっかきまわします。双数姉妹が大隈講堂裏で疾走するような芝居の頃から観てるアタシとしちゃ、その時間の流れも含めて印象にのこります。

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