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2008.05.22

速報→「BORN TO RUN」ギンギラ太陽's

2008.5.21 14:00

福岡を拠点に活動するギンギラ太陽'sの、60分短編「お蔵出し公演」。2000年11月の「さよなら20世紀スペシャル」(未見)の中の一本の再演。

初代新幹線の「0系」。すっかり新型にとって代わられ、広島以西のこだま号として細々と走り続けていたが、ついに全線から引退する日がやってきた。それを耳にした0系たちは、最後にいちど、福岡から東京までの走破を密かに実行に移す。それにはある目的があって..

平日昼だというのに400名定員の西鉄ホールはほぼ満員。アタシのような、遠方からの観客というのもちらほら居そうな雰囲気。開演前のお約束、撮影タイムは評判の「ほっかほっか亭」と「ほっともっと」(福岡本社だ)の分裂をネタにしたかぶり物。携帯電話を使って積極的に撮影させた上で、最後に電源を切らせるというのは、観客の満足と同時に確実に携帯を確認させるという意味で実に効果的な感じがします。

引退を前にジジイめいた0系たちの老体にむち打つ疾走劇。レールスターや500系といった新型車両との対立を軸に、試験車両(ドクターイエロー)やらプチ鉄を満足させるネタ満載。小ネタは福岡駅改築など新しいネタを入れていても、主軸の話は2000年時点の話を大幅に書き換えてはいないようで、500系が最新型(今はN700が最新)だったり、品川が車両基地だったり(2003年開業)という違和感はあります。時事ネタを扱う彼らの宿命とも云えるところで、書き換え続けて欲しいなと思ったりもしますが、まあ、話の筋として大きな問題ではありません。

スペシャル企画が出自らしく、他の話に出てきたキャラクタ、ひよこ侍(未見だけど)、YSさん(またはヒコーキさん@ポンキッキ)、女ビル(これも未見だ)もてんこ盛り。判っているから一緒に盛り上がるけど、初見だと訳判らないかもしれません。

YS-11でも感じたのですが、今作も特段「福岡」というネタではありません。YS-11の方は雁ノ巣という飛行場の存在が大きかったのですが、今作の博多駅はそれほどの位置づけでもなく、よく云えば汎用性がありますが、福岡こだわり、という点では物足りなさを感じます。

もっとも、小ネタと称して挟むいくつものネタは福岡どっぷり。客席は沸きますが、アタシあまり知っているネタではなくても、そのパワーのようなものは圧倒的なのです。だから、知らなくてもむしろ(新幹線のネタよりも)楽しめたりします。ロフトのビルの過去と国体道路を挟んだ天神の商業的な位置づけとか、乗客の少ない地下鉄・七隈線がキャナルシティを超えて博多まで行ければと嘆き節とか、博多駅解体を見下ろす4本のクレーン(と百貨店の話)とか。その歴史的な懐かしさ肌では知っていなくても、この町にほぼ一日滞在して観て感じるだけでも、ずいぶんとネイティブになったような気になるのです。(もちろん、「気になる」だけですが

そういう意味では福岡べったりのネタであろうと思われる7月、11月の公演がむしろ楽しみになったりして、それはそれで、うーん、時間は取れるのか、アタシ。

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