速報→「スケッチ・オブ・ザ・ピザ・ナイト ~香ばしい、春の一夜~」競泳水着
2008.4.6 19:00
早稲田から外に出た初めての今年、トレンディードラマ三部作と銘打つ2008年のプロジェクトの一本目。7日まで王子小劇場。90分。
四つの場所、 帰りが遅く会話が成立しない夫婦、妻が宅配ピザを頼む。 ピザ店バックヤード、バイト面接に来た絵を描く女、バイトたち、店長。 バンドしている若者、それぞれの進路も変わりつつ。 初めての同棲。
おおまかに四つの屋内と、いくつかの外ロケーション。ゆるやかにつながっては居ても、あまり絡み合わないまま、しかも変化しないまま進む人々を細かく描写。交差するようで交差しない、うまく行くようでうまく行かない、破局するようで破局しない。「つかず離れず飼い殺し」はたしかにかつてのトレンディードラマの定石ですが、それだってさすがに最終回には何かの落としどころがあるはず。なにも変化をさせないまま、引っ張り続けるという実験という気もするのですが、そうだとすると、ちょっと意地が悪い。更に、90分の芝居三本、一年で、完結させるつもり、なんてことはまさかないと想いますが。
軽く楽しめるよう、何カ所か笑わせるように呼び込んだりもしていて、それは舞台奥の夫婦に集約されています。この難しい場所に作演が演じる夫を配するのも正しいし、舞台全体の流れの中で笑いが欲しいようなリズムの場所にきちんと奥の夫婦のシーンがあるというのもたいしたもの。これで受ければ、うねりのようなリズムが生まれると思うのですが、すくなくとも日曜夜の客席はあまり多くは受けるに至らず、すこし残念。
もう一つの弱点は、あまりに美人揃い、男も美男子揃いということだったりします。見目麗しいのはもちろんうれしいのだけど。若い役者たちですから、圧倒的な存在感、というわけにはいきません。美形揃いは、逆に平均して見えてしまうというか。全体に暗い照明の中と、明るいテレビの画面ではやはり違うのです。アタシが観た上手ブロックからだと顔が見えない向きの対話も多く、遠くに男二人が並んでてもちがう風に見えない(オトコに興味がないからですがそうですすみません)のです。
カップルになろうとする二人の夜桜、よりを戻そうとする男の悪足掻きときっぱり切ろうとする女のカップル、畳の部屋で肩寄せ合う二人、聞いてないと思っていた夫のわずかな会話の記憶。どれもがアタシにはまぶしすぎるのです。まだ、遠い日の花火、ではないと信じたいのですがねぇ(泣)
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