速報→「三人姉妹(プレビュー)」時間堂
2008.3.12 19:00
あまりも有名なチェーホフの戯曲。そのままに180分(休憩10分込み)。23日まで王子小劇場。プレビューを拝見しました。
あらすじは少しいれておいた方がいいと思います(たとえば)。アタシといえば、 ものすごく久しぶりに仕事で開演に20分ほど遅刻。この演出家ならば開演をどうするかが気になるのだけどそれが見られなかったのが残念。
劇場の中央に舞台、挟む客席。おそらくは入り口を背にして左側が正面な感じになります。メロディーラインともいうべき幹はそちら側の、しかもなるべく中央がが見やすいのです。遅刻したアタシはその対面(右側)の入り口近く。向こう側が主だと感じつつ、瞬間瞬間にいいシーンを独占出来るのはうれしい感じはちょっと巧い。
台詞をいじらないと決めた演出なのでしょう。リラックスする芝居を標榜している時間堂にとってのバランスの難しさ。確かに役者の立ち方、台詞の語り方はごく自然。が、語る台詞は21世紀の日本人の身体からは出てこないテキストだと感じるアタシの違和感。
アタシの友人が云っていたのは、なぜこのテキストをいま、彼らがするのかという意味。今までの時間堂を見ていればオリジナルで現代口語演劇の先、次のステップとしてのスタンダードということは理解できますが、一見の客にとってはそれは作る側の都合にすぎません。もっともアタシの見慣れた小劇場の役者、もちろんアラもあるけれど若い彼らの、しかもこの芝居のために集まったチームということの意味はあると思います。
遅刻したからかもしれませんが、関係が今一つ見えないままに進む前半は長く感じます。さまざまな手法が楽しい。角材を使った枠で自在にあれこれとか、乳母車は今ひとつ見えづらい。ごく短い時間で舞台上の物を入れ替える鮮やかさ、ポケットから取り出した板をキカイや情報の現代の道具に見立てながら芝居そのものには影響させないのもちょっと凄い。
アタシ的には休憩後はがっちり噛み合う感じ。プレビュー時点ではリズムにのれないいくつかの台詞はありつつも、安心してみられます。さすが名作といわれるだけあって、終盤30分はテキストも起伏がきちんとあって楽しめます。
とはいえ、180分というのはさすがに手強さもあります。コンディションを整えて、ぜひ。
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