速報→「江波戸さんちのにぎやかなひなまつり」危婦人
2008.3.1 15:00
10年目を迎える危婦人にいくつかあるシリーズモノのひとつ、ファミリードラマのシリーズの新作。120分、2日まで中野ザ・ポケット。
三人姉妹と父親とウサギの住む江波戸家だが、みんな出払っていて長女とウサギだけ。近所の人々やら、なぜかの同居人と恋人やら、三女の恋人やら昔の知り合いやらとさまざまに賑やか。ひなまつりが近づき、人形を飾ろうとすると、その首が取れている。それと同期するようにして泥棒が入ったと騒ぎになり...
さまざまな人々が出入りするファミリードラマ、とはいいながら、シリーズなのに正直な話キャラクタの多くを欠いた状態となっていて厳しい台所事情も見え隠れ。デイジーというウサギの狂言回しと、長女が事実上のメインキャラクターになっています。長女のほのかな恋愛事情やら同級生たちやらの話を軸にしながらのものがたり。
交換日記で思い出す過去の気持ちというあたりのベースは悪くないと思うのです。が、なぜそう考えて無茶な行動に出るのかということが理解できない人物造形が多くて戸惑います。知り合いの知り合い、という縦横にリンクする関係が次々と現れても、それがグルーヴにならないのも惜しい。
それでも、細部にはちょっといいところもあって、たとえば「変わらないことはいいことなのか」とか、デイジーの耳の絶妙なタイミングとかは結構好き。長女とセールスマン(?)、ほのかな恋心で駆け引きをする関係の会話は大人な感じがして素敵。指輪のあたりの細かいネタ、片手で渡し両手で受け取ると伸びている、というちょっとしたものなのだけど、エンゲキっぽくてわくわくします。
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