速報→「1K~山手線の左下から愛を叫ぶ~・宮益坂編」ギリギリエリンギ
2008.3.22 14:00
ギリンギの新作。6人の作家の書いた短編を7人の役者が演じる企画のうちの3本。70分。23日までルデコ5。
男の一人暮らしの部屋にきた友人、彼女居ないはずなのに女物の下着を見つけてやや険悪に。来た友人も飲み屋で元カノの新しい彼に難癖をつけて。言い争う中判明するある事実。「アミーゴ」兄が弟の部屋に田舎から外国人の妻から逃げるようにやってくる。弟は弟で明らかに怪しい友人の明らかに怪しい仕事を引き受けようとしていて。「架空の住処」
自殺しようと友人を呼びビデオ撮影をさせようとした男。その友人は警官を連れてきて止めようとするが。「リフジンバス」
3本ずつ1時間強にくくり、2公演の扱いに。コマつぶしの観客泣かせのこのやり方は、見かけ上の動員をのばすのに荷担するようでこちらのテンションを下げるという点であまり好きではないのだけど、今作に関して云えば、まあ、二本みても時間も費用も通常のヒトコマ分ぐらい、タイムテーブルも工夫してあって、組み合わせをによっては見かけ上のコマを稼げるので、悪くもない感じと思ってしまうのはアタシがジャンキーだからですかそうですか。
1Kというタイトルどおり、部屋の中を舞台にした作品群。開演前の注意事項も、部屋を見に来た男と不動産屋のやりとりといった体裁でみやすく、ちょっとしゃれています。割と大声、ハイテンションという芝居が三本。 正直な話、物語自体は、だからどうした、という感じのものだけに、テンションと見た目のおもしろおかしさで乗り切らないといけないタイプの芝居なのだけど、その点では平板さの方が勝り、乗り切れない感じ。妙な人が出てきて妙なことをするだけではなくて、観客の視座からのギャップこそが笑いの「てこ」になるべきなのですが、そこまではたどり着けていない感じがしてしまうのです。
「アミーゴ」は、男たちに隠された秘密が最初の一つこそそれなりのインパクトはあるものの、それが物語のグルーヴにつながらず、じゃあ、役者の技かというとそこまでもハジケ切れていない感じも。
「架空の住処」は、逃げてきた兄の理由は早々にあかされてしまうのと、弟の怪しい友人のおもしろさはあっても、これも物語が膨らまない感じ。
リフジンバスはある種の不条理と云えないこともないのだけど、むしろ作家・櫻井智也が役者として居ないことを強く感じさせてしまうところがあって、リズムというか間を突き詰めないと面白くならない難しいホンだと思うのです。
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