速報→「時の物置」せんがわ劇場
2008.2.17 18:00
調布市・仙川にできた新しい小さな公共ホール、せんがわ劇場のオープニングシリーズ。地域に対してには相応しい時代と普遍性の演目(アタシは初見)。24日まで。休憩10分をはさみ160分。
ふるくからの家、切り盛りしているのは祖母。母親は居なくなっている。二階には要介護の老人、高校生や大学生の子供たち、息子(父親)は教員をしながら同人をして文学を。 その家に福祉事務所からの依頼で下宿人の女がやってくる。納戸に暮らす彼女に、ある日テレビがやってくる。
戦後を脱し始めた日本の風景、かわっていく家の中のあり方を描く物語は圧倒的な強さを持ちます。公共ホールなのに小さく、貸し館事業が主体になりそうなところにアンサンブルという名のボランティア(いつまでも俳優やスタッフをそういうわけにはいかないと思いますが)で作り上げた空間は丁寧に作られています。
テレビを手始めに、洗濯機、掃除機、スキー旅行。さまざまなものが入っていった過程で女たちは労働を減らし時間を得て、外側にいる進んだ女たちとも、その地域には居ない女とも交わっていきます。外の世界をみて、コミュニケーションしていく手段を手に入れた時代の変わり目を目の当たりにするのです。
アンサンブルとはいいながら、制作や演奏など、劇団としての体裁を持っています。この空間に生演奏を仕込むのも(けっして演奏が巧いわけではないのですが)ちょっと祝祭で特別な感じを演出しています。
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