速報→「蓮池極楽ランド」仏団観音びらき
2008.1.13 14:00
主宰・本木香史のテーマパーク経験を生かした「恩仇」な一本。110分。大阪を経て14日までタイニイアリス。そのあと2/16に福岡市立青年センター。
温泉ホテルに併設され100m観音像を抱きミュージカルショーを売りにした「蓮池極楽ランド」は怪しげな着ぐるみ総出演のダンスショー。もちろん閑古鳥が鳴き、せめてショーだけでも止めようとする経理担当者は意見するが、社長の浮気がもとで気が触れ、蓮池極楽教なる宗教まで始めてしまった女将は耳を貸さない。
テーマパークをいくつも経験してきた体験をもとにしたさまざまの断片。有名テーマパーク崩れや、大手劇団崩れ、撮影所崩れなどさまざまなキャストたちが流れ着き、過去の実はそうでもない栄光とプライドもぶつかり合うあたりを描くのが笑いのポイントになっています。そこに温泉偽装やら、外国のキャラクター総出演遊園地のネタ、社長と元温泉芸者のあれこれなどを挟みながら、賑やかな構成。
ものがたりというよりは、その断片を笑う感じ。彼らの作品の中ではいわゆる下品さとか、脱いでなんぼという部分が少なくて(それでも客席が引いているのが判るネタもあるのだけど)、全体としては見やすく作られています。物語らしいものはあるのだけど、ほとんどは登場人物たちの人生の背景とその結果の癖のある人物描写に当てられていて、物語を楽しむ感じというわけではありません。
遅めに入って足下が楽だからという理由で最前列中央通路脇に座ったあたしは案の定、客いじりの餌食になり、一緒に妙な踊りまで踊る羽目に。ええ、もちろん楽しむ訳ですが。頭を抱える知人の姿が目の端に見えたりもして。そのシーンはどうだったのか、見えないアタシなのですが。
女将は浮気故に怒りのもって行き場がなく、鬱屈を信心に向けていくという姿はステロタイプなのだけど、わかりやすくてしかも仏団という特性にあっています。
あのキャラクタこのキャラクタもでてくるのだけど、一番ヤバい著作権ゴロのあそこに手を出さないのは賢明。一方で、テーマパークネタを今取り上げて「この山車、大丈夫?」というひとことを取って付けたようであってもちゃんと織り込むのは小劇場の芝居の姿としては新聞読みっぽくて正しい。
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