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2008.01.28

速報→「わたしのおへや」cinnamon-cookie-company

2008.1.27 17:00

「おんなのことセックス」を描きたいのだという旗揚げ。27日まで櫂スタジオでの公演は終了。70分。楽日はほぼ満員。

大学生らしい三人の女、それぞれの部屋。何人かの男と寝ていることが日常の女、20も上のオジサマと不倫している女、彼氏一筋料理もうまくて真面目で可愛いらしい女。それぞれに違う道なのだけど、仲は良くて、よく話してよく笑って、ときにはあけすけな話もして。

女性の作家、女三人のだべる芝居といわれれば大好物と公言して憚らないアタシです。芝居としてみれば物語よりはそれぞれのキャラクタの説明に多くを費やしていたり、そもそも終盤は最後列では聞こえなかったりと完成度は高くありません。かたられているような会話が若い女性たちのリアルかどうかも確かめる術はありません。

序盤こそサービスカットのようなシーンはあるけれど、ほぼ会話→部屋が変わって会話を二人もしくは三人で続けていきます。男たちと寝ている女は呼ばれれば断らない、必要とされている感が重要で、セックスそのものが好きなわけではない。不倫している女はこれが続かないことはわかっているし先のないことはやめたほうがいいのも判っているのに、だらだらと続けてしまう。一途に見える女は、一瞬のあこがれの気持ちが別の男にそよいでしまうのだけど、今の彼が一番だと思い直したりもします。っそれぞれがそれぞれの感じ方でそれぞれに生きていて。

三人居れば社会が出来る、という言葉どおり、一見仲よさげでも一筋縄ではいきません。一途な女は不倫ということが許せなくて、不倫をしている女とは今ひとつうち解けていない感じ。喧嘩のあとでケーキを持って来て表面的には仲直りするけど、会話ははずまずすぐに帰るし、暗転直後には箱ごとゴミ箱に捨てるような音がするなどなかなか細かい。こういうあたりの末節なところが結構好きだったりします。

アタシがみていて感じるのは、恋愛観という点では それぞれが独りでオンナとして走っているアスリートのよう。隣はタイプが全く違うから、驚きはあっても参考にはならない感じなのです。

無理せず気持ちいい方向にいけばいい、というのはたぶん彼女たちの気分なのでしょう。あけすけな会話が刺激的ではあるけれど、その刺激的以外のところの細やかさをもっと見たい気もするのです。

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