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2008.01.04

速報→「新年工場見学会08」五反田団

2008.1.3 19:30

五反田の町工場だった建物がアトリエヘリコプターとなる前から続けている「新年工場見学会」。廻りの建物も様変わりするのを見るのも楽しいのです。「アングラのニセモノ」という芝居を2本、間にコンサートで4曲。120分。4日まで。3日夜は終演後にもう一本コンサート。去年まではレギュラーだったオムトンの澤口希と友人達のバンドを。(4日夜もあるようです)

橋の下で産み落とされた赤ん坊が自殺しようとしていて夫婦の夫に拾われるが妻は死んでしまう。夫は赤ん坊を育てることにする。見世物小屋に入った二人が観た世界「珍徳丸(ザ★天井)」。
母の胎内で30年居続けた男・黒田が産み落とされる。中学17年生として学校に通うがその学校に大量の寄付をしている老人・白田が云う「思いやり予算倍増」をどうしても許せずに。「思いやりをすて、母を出よ(劇団黒田童子)

アングラというもののイメージは何だろうと思うのです。アタシの印象だと小劇場の中だと桟敷童子のフォーマットが近い感じです。この2作でいうアングラはどちらかというと暗黒舞踏に近い感じを受けます。これもアングラっていうのかなぁ。どちらも生まれ出て、母の死で、みたいなところをアングラの感じ、と読んでいるようです。

「珍徳丸」は物語を追うのはそう大変ではありませんが、時間が長いこともあって印象としてはスルリと抜けてしまって残らない感じ。岩井秀人が圧倒的に記憶に残ります、その瞬発力はライブの合間のトークにもかいま見えます。見世物小屋の女役の木滝りまの「痛いキャラ」的なものはアタシの好みではないかんじ。繰り返すことでさらに馴染めない感じがします。

「思いやり〜」は、ライブの合間のトークに寄れば、「アングラは反体制だろう」から発想し、反体制のシンボルとしての「思いやり予算反対」なのだそう。それはともかく、芝居としてどちらが好きかと云われたら短めで筋肉質、しかも盛りだくさんなアタシはこちらを取ります。五反田団が得意としていた、中2男子的な造形は真骨頂で、家に戻ってきて母親に学校でのことを話すあたり、喧嘩の仲裁に中途半端に入るあたりは圧巻です。更に80年代小劇場的だったり、フォーマットが自在に変化して飽きさせません。それがアングラか、といわれるとまあ違うわけですが(^^)。

ライブの方は去年までのオムトンに変わり、京都からのザ・ノーバディーズ。脱力系とでもいえばいいのか、ちょっと毛色の違いに戸惑います。おまけのライブのほうも含め、各1曲で斎藤庸介による即興のダンスを入れていて時間が長いこともあり結構圧巻。ダンスに疎いアタシですが、こういう見せ方はちょっと嬉しい。

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