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2007.12.24

速報→「宇宙ノ正体・メロス編」タテヨコ企画

2007.12.23 17:00

タテヨコ企画の修行僧シリーズ。普段通りのものを肩肘張らずにちゃんとみせる確かなチカラを感じる70分、27日までフジテレビマルチシアター。

住職が亡くなり四十九日の前日の寺。別の寺の修行僧何人か、書状を探しに来ている。小さいころずっと遊んでいて尼僧となった女も葬儀に凝られなかったことを詫びながら帰国し、法事に訪れている。近所の居酒屋の主人が、家の中のことも詳しく。見慣れない男が出入りのない奥の部屋から出てきたりして...

行ってみれば実感しますが、クリスマス連休のお台場は、祝祭の空間というよりは良くも悪くも浮かれた空間。人出は多く、道路もかなり混雑しています。劇場の中は外の喧噪が聞こえたりはしませんが、どうしてもイキオイ、少しばかり浮かれた感じのモノが有利になりがちです。

が、彼らは違います。短縮版とはいえ、どちらかといえば静かな芝居をするタテヨコ企画がこの空間で、いつも通りの芝居の空気を確かに作り上げているというのは、彼らの底力を思い知るのです。

静かな芝居の系列でもちゃんと存在感を示せて、それがちゃんと面白いということは、この演劇祭においては貴重な体験だと思うのです。

若い修行僧がモヤモヤ感じていることをベースに、寺の住職が死んだそのあとに起こるだろうさまざまを小気味よく気楽に見せる感じ。謎の男の存在もあれこれ観客に想像させる存在感があります。それを大部分劇団員でちゃんとまかなうというのも好感なのです。

散らかった遺品の中から見つかった思い出の品を手に取る娘のシーンは、ごく小さなシーンなのだけど、気持ちを一気に揺り動かす力があって、アタシは不覚にもちょっと涙。

アタシの友人が云っていた「四十九日前、つまり納骨前なのに墓に謝りにいくとはどういうことだろう」とか謎めいたクマンバチとは何だろうとか、疑問を感じないことはないのですが、まあ、短編なのでそこはまあそれとして。

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