【芝居】「キル」NODA MAP
2007.12.9 19:00
ある意味スタンダードなNODA MAPの名作がキャスト一新、若い二人役者に対する不安は、少なくとも芝居全体に対しては杞憂でした。ちゃんと立っています。休憩を挟み、150分、シアターコクーン。
服をつくる騎馬民族、父親を越え、妻をめとり、子供ができ、仕事で駆け上がり、地図の外の世界に目を向け、セイフクに血道を上げ、自分のブランドのニセモノが出てきて。
舞台経験のあるヒロスエはともかく、妻夫木という役者は堤真一に比べれば迫力に欠けるだロウとかってい思っていたのです。が、これだけの迫力を見せるだけでもたいしたものだと思うのです。
父親を越え、息子に越えられるというつながる関係、当日パンフで作家が云ってるとおりに、等身大の演劇なんてくそくらえという圧倒させるパワーというのがここにはあるのです。
舞台の色合いが以前よりもシンプルな感じがします。白と黒と赤が基本。そこに青い色が印象的なシーンを作るのです。これに限らず美しいシーンがいくつも。万里の長城を模した白いのぼり(?垂れ幕?)も美しいし。
広末涼子は実に可愛らしい。顔も小さく声も印象的で力を感じさせます。妻夫木聡は幕開きの一言目こそ不安で一杯になりましたが、その次のシーンからはきちんと芝居のテンションになっていて巧いなと思わせる確かなものを感じるのです。
NODA MAP「キル」
2007.12.7 - 2008.1.31 シアターコクーン
作・演出 野田秀樹
出演 妻夫木聡 広末涼子 勝村政信 高田聖子 小林勝也 高橋惠子 市川しんぺー 中山祐一朗 村岡希美 山田まりや 野田秀樹
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