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2007.12.15

速報→「Good Morning Everything」elePHANTMoon

2007.12.14 19:30

当日パンフによれば、作風らしきものを壊してみたい、のだというエレファントムーンの5本目。90分、18日まで王子小劇場。

地方の小さな飲み屋というか小料理屋というか。町長選が近くて新人候補は、姉の持っているこの店を事務所代わりに使って選挙演説の練習をしてたりする。原発のおかげで町は道路が整備されおおきな商業施設ができたりしているが、この候補は地元密着で商店街や農業の活性化を訴えるのだが..

小さいコミュニティの中でのすれ違う気持ちとか、拘る点の違いが気持ち揺さぶる前半。もちろん静かな会話劇で終わるはずもなく、例によって生理的に嫌悪されるひとにはされそうなシーンも後半には多くて、結果的に観る人を選んでしまうというのも変わりません。舞台が高めになっていることもあって、後方からの方がむしろ見やすい気がします。

個人的には前半の静かにずれていく感覚を丁寧に描いているのに後半の爆発的な部分が印象に残ってしまうというのが勿体ない気が。たしかに一種の群像劇なので、そのまま終わらせてしまうと収集がつかないというのもよくわかります。シーンとしての派手さは勿体ないと思っても、それぞれの悪意が幾重にも重なっていく終盤の構成は好きだったりもします。

飲み屋のセットはキレイではあるけれど、どこか微妙に垢抜けない感がリアルな感じで、美味しいというよりは、落ち着く感じ。畳敷きの部分が妙に高い気がするのは、仕掛けがあるわけではないのでちょっと違和感があったりもしますが、まあ大きな問題ではありません。店をやっているわりにグラスなどを運ぶタイミングや、客が入ってきてからビール瓶をかたづける時に布巾を持って行かなかったりと細かい違和感があるのも事実。大きな問題ではないのだけど、この世界のものすごく大きな無茶苦茶さは、本筋に関係ないところをいかに「普通に、リアルな」人と見せるかどうかで説得力が違ってくる気がします。今まで考えたこともなかったけど。もっとも、細かいところの説得力ってのは、苦労する割に効果が薄いからとんでもなく大変な作業だとも思うのですが。

ネタバレかも

夫婦ではないけれど店を一緒にやっている仲睦まじい二人の性癖、取り込んで喰らう感じがちょっと面白い。その男が別の立場で二回目に現れるシーンの戸惑いっぷり、三回目に現れるシーンの変化とかが丁寧で実に面白いと思います。秋吉考倫はこのキャラクタと風体に実に馴染んでいて(嬉しくないかも知れないけど)、店のふたりとのバランスが実にいい感じがします。

結果的にはみんながそれぞれに何かを抱えているというか、悪意があったり、悪意はなくても気持ちが弱かったり訳のわからない自信があったりして。もう出てくる人全てが嫌な感じで、最初に妙な部分が見える店の二人が結果的に一番マトモ、という感じ。

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