【芝居】「いやむしろわすれて草」三条会
2007.11.10 16:00
五反田団の中でも不条理感の薄い話 (1, 2)を、三条会のアトリエ公演として65分。13日まで。
病気がちの三女を含む四人姉妹。子供のころは自宅の両用で八百屋の二階で騒がしく。時間が流れた今は、病院に入院しているが、父親も一度倒れて八百屋も閉めている。
四人姉妹と父親、二つの時間を自在に行き来しながら、むしろ泣かせてしまうという五反田団のなかでも口当たりのやさしい、「イイ話」の一本。三条会のスタイルは強烈な音楽や、野太い声が多用されたもので、ずいぶん印象は異なります。
65分に濃縮された時間で、物語の味わいが伝わるかどうかという点で少々不安な感じはありますが、エッセンスは確かに色濃くて、アタシには楽しめたのです。父親に特定の役者を当てず、四人の姉妹が揃ってしゃべることで父親とするスタイル。姉妹は男の役者とし、幼なじみは女優にあてるなどの逆転を意識しているようだけど、入院患者はそのままだったりとすこし違和感も。
八百屋の二階をベッドの下からの声としたり、手すりの扱いなど、エッセンスの抽出とその効果的な見せ方はシンプルなわりにけっこう見事で印象的。ベッドと馬が連なる隊列のようなシーン、四人姉妹が寄り添って語り合うシーンも印象に残りますが、意図という点ではアタシにはしっくりこない感じもします。初見ではないものの、三条会のスタイルに慣れないアタシとしては、野太く声を張るシーンと、普通に会話をするシーンがあることの意図が知りたいなああと思ったり思わなかったり。
三条会「いやむしろわすれて草」
2007.11.9 - 11.13 三条会アトリエ
構成 前田司郎 演出 関美能留
出演 多田淳之介(東京デスロック) 榊原毅 橋口久男 中村岳人 立崎真紀子 舟川晶子 関美能留
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「夜明けのジルバ」トローチ(2025.03.08)
- 【芝居】「ユアちゃんママとバウムクーヘン」iaku(2025.03.01)
- 【芝居】「なにもない空間」劇団チリ(2025.02.27)
- 【芝居】「Come on with the rain」ユニークポイント(2025.02.24)
- 【芝居】「メモリーがいっぱい」ラゾーナ川崎プラザソル(2025.02.12)
コメント