【芝居】「ゼブラ」ONEOR8
2007.11.11 14:00
10周年を迎えた劇団の代表作とするべくの再演、なのだとか。いい雰囲気の千秋楽。110分。TOPSでの公演は11日で終了。
四人姉妹と母親。父親は出て行き幼い姉妹を育て上げた母親。時は流れそれぞれが独立し始めたが、次女はまだ家にいる。母親は入院し、ぼけてもいて。
それに加え、夫たちの浮気やら金遣いやらうるさいまっすぐさやら、近所の幼なじみやら、葬儀屋兄弟たちのあれこれを単にアソートしているでけではなくて、終盤でするするとはめ込んでいくのです。寄せ木細工のようにがっちり強固に組み合わされた構成だなぁ。と思うのです。たとえば柿嫌いの葬儀屋兄弟gが無理して食べた柿を戻してしまうのだけど、その片付けのあたふた、ニオイのきつさを強がる涙のいいわけにさせるなんてのは、美しくはないし無理矢理感もあるけど、流れの中では自然に。
四人姉妹のキャラクタつけがきちんと。長女はしっかりと調整型で。ほぼ主役となる次女三女はヒネ具合のキャラクタつけが序盤に見えづらいのが勿体ない気もするけど、序盤の子供シーンがこまかくつくられているのです。三女次女は夫婦ともわりとサイドストーリー専任的な位置づけが目立つキャラクタ作りで。四女は子供らしさとヤンキーの落差も女優の特性に合っていて楽しい。(2007/11/13追記:次女・三女入れ違えておりました。ご指摘感謝)
上質で誰にでも勧められる素敵な物語、Corichなどの口コミで増えていく客、千秋楽もけっこうな数の当日券を出して。カーテンコールはONEOR8としてはあまりないのだけど、ダブルコールに。今公演から主宰になったという役者の男泣きの挨拶は実にいいのです。
ONEOR8「ゼブラ」
2007.11.2 - 11.11 THEATER/TOPS
作・演出 田村孝裕
出演 弘中麻紀(ラッパ屋) 星野園美(石井光三オフィス) 今井千恵 吉田麻起子(双数姉妹)
瓜生和成(東京タンバリン) 冨塚智 平野圭 冨田直美 恩田隆一 和田ひろこ
野本光一郎 津村知与支(モダンスイマーズ)
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