【芝居】「過剰サスペンス劇場「家政婦はいた」」マダマダムーンプロデュース
2007.9.30 19:00
危婦人の制作団体であるマダマダムーンのプロデュース公演。10月1日まで、サンモールスタジオ。110分。
妻が働き、夫が専業主夫の家庭。それぞれの連れ子。夫の娘は引きこもっていて出てくると苦しみ。妻の娘は美人なのにおもしろいことに拘ってしまう。寒々とした家庭に嫌気がさした夫は、ある日無料お試しの家政婦を1週間頼むことにする。さまざまな問題を抱え込む家庭を前に、家政婦は「家族会議」を提案して...
家族の話を発端にしてたった5人の舞台。気持ちの奥底で説明が付かない鬱屈をあからさまに語ろうとするやりかたで家族の物語を紡ごうとする大筋なのだけど、終盤ではコンゲームのようにひっくり返りまくっています。それは物量戦とすら感じるのです。
プロデュース公演らしく、役者の力は何の不安もありません。少ない人数ゆえに役者の力が如実にでるのですが、すべてを作り物として見えるようにしていることもあって、ダメという役者がいないのは安心感。家政婦を演じた丹野晶子の棒読み的キャラすら、物語全体の中に、作り物的に作り込まれています。
チラシなどに発表されている「あらすじ」とは結構大きく違うものがたり。 全体のバランスの中で観ると、次女のキャラクタはお笑い好きの、人を疑わない、という以上には描かれていないのが少し物足りない感じがして勿体ない。かなりギリギリまで物語を追い込もうとしているのだということはよくわかります。
前半を引っ張るのは家政婦の云う「了解です、大丈夫です、あたしは家政婦ですから」という安請け合い加減が繰り返すうちに醸し出されるおもしろさ。
マダマダムーンプロデュース「過剰サスペンス劇場「家政婦はいた」」
2007.9.27 - 10.1 サンモールスタジオ
作・演出 米山和仁
出演 今丹野晶子(ロリータ男爵) 山田伊久磨(エッヘ) ザンヨウコ(危婦人) 内山奈々(チャリT企画) 武田真由美
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