【芝居】「演劇LOVE『3人いる!』」東京デスロック
2007.10.6 17:00
東京デスロックの企画公演。芝居ならではの嘘が楽しい60分。10日までリトルモア地下。アタシは知らなかったのですが、こまばアゴラ劇場支援会員の対象公演でした。うあー、無駄遣いした...
家に戻ったら、知らない奴が家に居て、奴は俺だと名乗のる。どうしても納得できない俺は友人の家へそいつを連れて行く。
一人の人格が二人に別れて見える、しかもそれは本人だけに別れて見え、他人からは一人でしゃべっているだけに見えるという基本的なルール。三人の役者が最終的には三人を演じてはいるのですが、役が固定せずというよりは配役がダイナミックに変化して面白いのです。まったく違う役者が同一人物を絵演じるということを画像合成などを使えないリアルの演劇の中で見せると言うことは制約ともいえますが、それを逆手にとって、その役の描写を微妙に変えていくことがびっくりするぐらいの効果を生んでいます。
最初は一人が二人に分化するのをしばらく見せています。コミカルでおもしろい見せ方なのだけど、すこしばかり長く感じさせるぐらいに、しつこくくりかえします。中盤、二人に分化した男がどちらが本物かをたしかめさせようと友人の家を訪ねるあたりから、人格がさまざまな役者に組み合わされていきます。それはまるで序盤のゆるやかなパスまわしから急激にスピード感あふれる攻撃に移ったかのような鮮やかさがあるのです。
正直なはなし、めまぐるしく切り替わる役をみるうち、少々頭の中はぐるぐるとしてしまいます。そういう場合は細かなところにとらわれず、アウトラインとして観るのが吉。めまぐるしく代わってることさえ認識できていれば、ちゃんと楽しめる懐の深さもあります。
東京デスロックunlock #4 演劇LOVE〜愛の3本立て「3人いる!」
2007.9.30 - 10.9 リトルモア地下
作・演出 多田淳之介
出演 岩井秀人(ハイバイ) 夏目慎也 佐山和泉
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