【芝居】「Caesiumberry Jam」DULL-COLORED POP
2007.10.12 20:00
劇団名にポップ、と入っているからポップだと思いこんでいたら、怒りを静かに語ろうとしています。アタシは初見。120分、15日までタイニイアリス。
カメラマンが昔取材した村の事を語る。ロシアにあるその村は、住民が出ていったが、戻ってくる人々も居て。
ネタバレかも。
史実をベースにしては居ますが、個人名などに意味があるのかはよくわかりません。( 1, 2, 3)、チラシで書かれている「象の足」についての説明もリンク先にはあります。そうか、関係してるんだ。 当日パンフにはカメラマンに対する作家の思いが吐露されています。Special Thanksに名前載せる度胸も大した物ですが。
それでも、ところどころには軽い笑いを載せるシーンも作っています。物語は徐々に深刻さを加えていくのですが、それでも何カ所かを軽くして、緩急をつけているのは、観る側の緊張感を持続させるためには必要だと思いますし、アタシは正しいと思います。もっとも、そう笑える感じでもないのも事実なのですが。
いつか来ると待ちかねているのに、待ち人は来ない。役名を見れば一目瞭然のあの枠組みを物語にかぶせるというのは、思いついた者勝ちとはいえ、いわれてみれば確かに違和感なくはまります。
無邪気な子どもたちへの残酷さや、コミュニティからは孤立しながらもそこを離れない女の姿、男たちがダメになっても力強く生き続ける女たちなど、「暮らす人々」を暖かく、しかし悲しく書きながら、冷徹にカメラを向け続ける男に対する作家の視点は厳しく、というのは当日パンフに書いてあるから判るわけですが。
子どもを演じる清水那保は安定していて安心。ハマカワフミエのクールさがはまります。
DULL-COLORED POP「セシウムベリー・ジャム」
2007.10.12 - 10.15 タイニイアリス
作・演出 谷賢一
出演 堀奈津美(DULL-COLORED POP) 清水那保(DULL-COLORED POP) 太田守信(劇団ギリギリエリンギ) 菅野貴夫 危村武志(巌鉄) 滝井麻美 ハマカワフミエ(3WD) 待村朋子(第弐牡丹) 和知龍範(fool-fish) 片山響子 澁谷美香(騒動舎)
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「Yes Means Yes」serial number(2025.02.02)
- 【芝居】「飛び出せ!還暦」おのまさし(2025.01.22)
- 【芝居】「父と暮せば」酔ひどれ船(2025.01.19)
- R/【FORKER】遊気舎(1999.04.24)
- 【芝居】「gaku-GAY-kai 2024 贋作・桜の園」フライングステージ(2025.01.12)
コメント