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2007.10.29

【芝居】「0.7+0.5≠1.0+0.2」ミナモザ

2007.10.28 18:00

瀬戸山美咲のミナモザの新作、100分。サンモールスタジオでの公演は終了。タイトルは「れいてんななたすれいてんごはいってんぜろたすれいてんににあらず」と読むのだそうです。

覚えがないのに招待状をもらって美術館にやってきた女。場違いな華やかな場所に気後れしながらも開館10周年のパーティに出る。片隅に飾られた少女の絵は、しつこく言い寄る男の解説によれば、美術館の持ち主であった画家が描いたもので、モデルの少女は開館の日に自殺したのだという。10年目パーティがはじまり、突然の停電の間にゲストの女性画家が殺されてしまい....

サスペンススリラー風の設定。かつての画家が憑依したりのサスペンス風味。怖いスリラーな感じを出そうとして頑張っている感じはするのですが、どうしても物語の怖さに入り込めない感じがします。一因は公演直前のキャスト変更に求めることもできましょうが、根本的にはそこではない気がします。

物語の枠組みとなる、自分がなく流されやすい女がターゲットという設定や、死んだ少女が終幕で語る「少女という属性ばかりをみていた」画家のことが好きではなく、「私を」見て欲しいのだ、それゆえに別れたのだという感覚はアタシは好きな感じです。が、全体としてみると、そこに至るまでの違和感を払拭できるに至りません。階段状の囲み舞台という美術は見た目には美しいのですが、走ったり暴れたりする時のきしむ音が、たかだか築十年の美術館には見えないのが勿体ない。(※三十年だったんじゃ、という 指摘頂きました。そうだったかもしれません、自信ありません。が、美術館てあんまり床が軋むイメージないので、アタシの違和感には変わりありませんが。)コストの問題はあるでしょうから、それならむしろ素の舞台を生かすべきという気もします。

ミナモザ「0.7+0.5≠1.0+0.2」
2007.10.25 - 10.28 サンモールスタジオ
作・演出 瀬戸山美咲
出演 木村桐子 鈴木オルガ(10x50KINGDOM) 穂積基紀 佐藤友美(シンクロ少女)
本井博之(コマツ企画)

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