【芝居】「殺ROCK ME!」鹿殺し
2007.9.9 19:30
ライブ感溢れる鹿殺し初の中劇場進出。「サロメ」を下敷きにしたロックミュージカル風の仕上がり。13日までスペースゼロ。
2050年、他民族の侵略により日本人は米の民として肩身狭く生活していた。名古屋発のロックバンドを教祖とあがめて独立気運が高まり王家を追いつめつつあった。ある日、高い塔から飛び降りた奇跡の少女は実は姫・サロメだった。王はサロメを度を超して寵愛し幽閉していた。その少女に出会った庶民の男は彼女に惚れるがそれは成就せず、サロメは暗殺を企てて地下に王に捕らえていたヨカマンに惚れてしまう。
ゼロのかなり大きな舞台。中央に緩やかに曲がる大階段、奥行きのある舞台を幅一杯に使いこなし、スピード感のある舞台の運び。舞台の大きさに視覚的にも音響としても負けてはいません。が、台詞はマイクを使っても少々上滑るというか、音響の強さとのバランスがいまひとつでアタシには言葉が届きにくい感じがします。
惚れてしまった男を身近に置き、口づけをしたいという実にささやかな欲求を満たすために首をはねてしまう、というサロメの物語を骨子に。サロメを演じる菜月チョビは、幽閉故のピュアさから行きがかり上とはいえ女王になる、という一種の成長譚を小さな身体で演じきります。
たぶんまだまだテクニカルに調整されていくと思うのです。初の中劇場でこの仕上がりならば期待させると思うのです。アタシの個人的な感覚では100分ぐらいで観たい感じですが、歌をふんだんにいれたミュージカル風ならば、この長さになるだろうな、とも思います。
鹿殺し「殺ROCK ME!」
2007.9.8 - 9.13 スペースゼロ
作 丸尾丸一郎 演出 菜月チョビ
出演 中村まこと
菜月チョビ 丸尾丸一郎 山本聡司 オレノグラフティ
カオティックコスモス 板倉チヒロ 江戸川卍丸 リアルマッスル泉
伊藤そうあ 橋義一 田中慎一郎 谷山知宏 服部紘平 馬場恒行 宮下泰幸 金子優子 丸山知佳
加藤啓
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