【芝居】「[get] an apple on westside / R時のはなし」小指値(BankArt NYK)
2007.9.22 19:00
小指値の横浜シリーズ2週目。たった一回公演。先週よりも広い空間を乗り打ちに近い形でやったにもかかわらず、クオリティは高いのです。公演は終了、BankArtNYKにて。
ものがたりは先週と変わらず。場所に合わせて出はけや、照明、会場から板に付いてるという演出になっていたりとかの差はありますが、演出も基本的には差がありません。Bank ART NYKという劇場は初めて行きましたが、会場に入るまえの運河、左手にみなとみらい、右手にもベイブリッジという空間の凄さに圧倒されます。これ、すごいなぁ。劇場は天井がたかく、カフェも併設された倉庫か講堂という雰囲気。開場、休憩、終演後にドリンクサービスや会話が出来る空間、スライドショーを流しておくのも正しい。芝居も先週のST公演よりも完成している感じがします。
一本目はかなりそのまま。正面から観るように作られた芝居なので、三方囲みに近い形で作られた客席からは少し不利な感じ。天井が高く、後述する劇場の問題もあって声が届きにくいというのもちょっと厳しい。
二本目も物語自体は変わりません。テンションが高いつくりは声の問題もありません。客席に対して低いところで行われる「ままごと遊びの人形」の芝居が多いことで、席によっては見づらい感じがするのがSTに比べたときの弱点かもしれません。
が、空間を制圧できています。どんな場所でもしなやかに空間を認識して手なずけることが出来る、ということが、無自覚かも知れないけれど、それを高いクオリティで作ってしまう凄さ。あと2,3ステージあれば、もっと凄いことになっていると思わせてしまうのです。
劇場に関していうと、演劇をする場所として、箱としては実にいい空間です。ロビーの機能を持つ空間、カフェを23時まであけておくなどは実にいいやり方です。が、運営面では多くの問題を感じます。受付の仕方をするスタッフは一生懸命ですが並ばせ方が入り口から奥に向かって列が伸びるとか、、予約者も含め全員に申込用紙を書かせるのはわかりますが、並んだ後に受付する瞬間に紙を渡して書かせるという理由もわかりません。(最初に渡してしまえばいいと思うのです。)
カフェライブ、というスタイルを取っていることは理解できますが、公演中のカフェスタッフのノイズがもんだいだと感じます。電子レンジのチンも食器を洗う音もアルミホイルの音も、あろうことか電話まで聞こえてしまうのです。もちろん、喫茶店や飲食店でやる公演でノイズがある例がないわけではないのですが、一つの空間であること、その音が意外に響くということを自覚されていない感じを受けるのです。小指値に関して云えば、その程度で負けるようなパフォーマンスではありませんから大きな問題ではないと思うのですが、あらゆるパフォーマンスが耐えられるのかしらん。
小指値「[get]an apple on westside / R時のはなし」
2007.9.15 - 9.17 STスポット
2007.9.22 BankART Studio NYK
作 北川陽子 演出 野上絹代(get]anappleonwestside) / 篠田千明(R時のはなし)
出演 篠田千明 大道寺梨乃 高橋紗也佳 竹田靖 中林舞 野上絹代 山崎皓司
小沢な哲人(oOLOm)
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