【芝居】「arrow」COLLOL
2007.9.6 20:00
台風が直撃すべく接近している初日。野田秀樹の「贋作・桜の森の満開の下」の骨格で見せる75分。10日まで王子小劇場。
三人のヒダの匠を集め、ミロクを掘らせる王が、その匠は実は師匠殺しのニセモノで...
アタシはCOLLOLが得意としているのは物語を細かく切り分け再構成するというスタイルなのだと思っています。勝手なアタシのその印象に比べると、今作はテキストのカットはしても、あまり順番を変えたり別のテキストを加えたりということは少な目な印象。アタシも含めだれでも知って居るわけではないテキストで、物語を伝える方向を選んだようです。短さゆえにわかりやすいとは云いにくいのですが、テキストが持つ力を感じるためにも、あらかじめ読めるならそのほうがいいかもしれません。
それでもいくつかのテキストを追加してるようにも思います。もうすこしテキストをちゃんと覚えていたらもっと楽しめた気はします。たとえば今までだと男女や親子の想いのシンプルなところを抽出して、その空気を醸し出す別の会話を入れるあたりがアタシのツボなのです。今作においてもその香りはありますが、同時多発のセリフだったりして、そういう方向には手を加えていません。頭にある、娘と父親のお茶の間の会話がそれにあたるのかもしれませんが、まだアタシなかで繋がりを作れないでいます。
中央にあるパールっぽい造形とカツラでつくられたセットは控えめなのに強い個性で美しい。音楽も独特のセッション感。全体が一つに、というより強く主張しあってる印象があります。
COLLOL「arrow 野田秀樹作『贋作・桜の森の満開の下』より」
2007.9.6 - 9.10 王子小劇場
原作 野田秀樹 作・演出 田口アヤコ
出演 大倉マヤ(マヤ印) 甲斐博和(徒花*)
堂下勝気(怪童堂) 久堂秀明 田辺誠二 佐久間大器
吾妻未来 伊藤保恵 八ツ田裕美
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