【芝居】「ムラムラギッチョンチョン」タテヨコ企画
2007.6.9 15:00
修行僧という特異なシリーズの三本目。110分。12日まで駅前劇場。
修行中の寺から逃げ出した修行僧が暮らしているところが見つかり、連れ戻すために和尚の命で仲間たちが訪れる。家の主人は亡くなっており、未亡人とその妹と一緒に住んでいる。ムジナと呼ばれている喋らない男も気ままに暮らしている。脱走した修行僧と兄弟の修行僧は、この家に見覚えがあるといい…
シリーズと言われても、アタシが見るのは初めて。単に僧侶でもなく、そけに上下関係やら、悟りきれなさを修行僧という形にして物語世界を構築。人間臭さに溢れる不思議な感覚の仕上がりになっています。ドタバタな笑いもあるし、信仰という一つのベクトルを小劇場ではありがちな新興宗教の気持ち悪さではなくて、純粋に信条というか生き方のありかたとして見せているというのが逆に新鮮な感じすらします。
喪失してしまったもの、それを忘れられないことのシンプルな想いが、少々奇妙な発露をみせるのが魅力。単に坊主姿のおとこたち、というだけではなくて、読経をそれなりの人数で行うシーンには圧巻されます。言葉と云うよりは、その音の持つ迫力が存分に。この規模の芝居としては、作り込まれた舞台美術も実に美しいのです。
タテヨコ企画「ムラムラギッチョンチョン」
2007.6.6 - 6.12 駅前劇場
作・演出 横田修
出演 舘智子 藤崎成益 好宮温太郎 青木柳葉魚 中尾祥絵 工藤治彦 青木亜希子 市橋朝子 服部健太郎
太田善也(散歩道楽) 小高仁 佐野陽一(サスペンデッズ) 地獄谷三番地(劇団上田) 代田正彦(北区つかこうへい劇団) ムラコ(サミットクラブ)
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