【芝居】「象牙の塔へ」crew
2007.6.3 14:00
劇団のcrewが解散公演をクロージングパーティーと題して。110分、5日までpit北/区域。これからご覧になるならば、対面する椅子に坐る人物の両方とソファーに座った役者を見られる、入って右側少し奥をオススメします。戦争がアジアで起きている頃、都会からは遠い山の上にあるらしいホテルに長逗留する人々。画家は近くの療養施設で眼の治療をする女をモデルに絵を描く。研究施設に勤める男、ホテルを切り盛りする兄妹。元従軍記者だった男は小説を書こうとしている。戦死した画家の兄の妻が訪ねてくる。小さなテロが起こり、鉄道も道路も封鎖されしばらく閉じこめられた人々は..
鉄道が閉じ込められた閉塞、どこか俯瞰目線で描くことしかできない芸術家が、自分の心からの欲求として発露する瞬間。あるいは、兄の云うことをきくことが至上だった妹がそこから独立し、出ていこうとするなど、どこか独立していく姿をアソートした感じがします。
静かに緻密に組み立てられ。殊更笑いや派手なシーンはなくても見続けさせるのは確かな力量。 複数の友人の大絶賛で急に見に行くことにしたのですが、アタシにとってはreset-Nを見たときのとっつきにくさに近い感じがします。もちろん物語は全く違うし、作家も役者も力量があるし実に丁寧に描き混まれています。が、高純度に精製された雰囲気のこの芝居はアタシにとっては物語ではなくて情景という感じがしてなりません。好み問題といってしまえばその通りなのですが。アタシの失敗は、劇場中央の柱の横に坐ってしまったために、対面する芝居の表情を殆ど見られないこと。何回か出てくるデッサンの対話のシーンで、牛水里美のオールヌード、という美しいシーンがあって、それが観られないのもまあ、もちろん残念なのですが。(^^)
crewclosing party「象牙の塔へ」
2007.5.31 - 6.5 pit北/区域
作 冨士原直也 演出 高橋倫平
出演 牛水里美 高橋倫平 中村晃 正留歩 紫村朋子 武津美奈子 鉄亜鈴 藤井としもり
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