【芝居】「アメリカをやっつける話」チャリT企画
2007.5.19 19:00
バンカラポップ、世相を斬るというよりつっつく感じに。85分、21日まで王子小劇場。
大学のサークル棟改築に伴って廊下に間借りするサークル・アメリカ研究会。新歓時期、遊びのサークルと思ってる人と固く問題を研究するメンバーとの対立は決定的になる。突然停電になり…
実はアタシは大学のセクトやらの問題は実感を伴っては感じとれません。居た大学による差なのでしょうが、確かに彼らの描くサークル棟のある場所の姿、というのはアタシに想像上のリアルを感じさせるある種の迫力があります。アメリカ研究会というサークルの内部対立をめぐってサークルに求めているもののバラバラさ加減も、なんかありそうな感じ。
ネタバレかも
アメリカをやっつける、ということ自体は殆ど駄洒落というか、まあこじつけ。サークルの対立の話を軸にしながら、背景には新歓公演を控えた演劇サークルが世界を作ります。サクラを切り倒した直後から劇団員の様子がおかしくなり、戦時中の母親と子供が乗り移ったように。そこにリモコンと巨大ロボットを持ち出して来て(この原作自体が、戦争中の秘密兵器計画だった、というのはたしかにそういう設定でした) 確かにアメリカをやっつける話になっています。この部分、オッと思わせる感じはあって、wiiのリモコンの話とシンクロして何か出てくるんじゃないかと期待させます。が、まあ、その道具立てで終わってしまった感はあります。
ぬるさは彼らの持ち味で、前回公演は終盤の静かなシーンがやけに印象的だったのですが、今作に関して云えばそういう印象深さは残りません。断片としては面白くなりそうなことをいくつも用意しながら、それを寸前で止めているという感じは受けるのです。意図的にそうしてる、という感じも受けるのですが。
チャリT企画「アメリカをやっつける話」
2007.5.17 - 5.21 王子小劇場
作・演出 楢原拓
出演 松本大卒 伊藤伸太朗 内山奈々 高見靖二 冠仁 下中裕子 秋吉孝倫(乞局) 角田ルミ 竹内洋介 熊野善啓 小杉美香 楢原拓 長岡初奈
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